【龍ﾈ申】あのね、好きかも【短編集】

ずっと多分これからも　#15 ページ15

・






＿＿＿柳田選手はA選手が代表入りする前から一方的に知っていたそうですが、どこでお知りになられたんですか？



「あーー
自分、Aちゃんの春高決勝戦、生で見てたんですよ」



「……えっ初耳なんですけど」



「言ってなかったから(笑)

その日は練習が夜からだったんで、
まあ男子の決勝戦、の、途中から来たんですけど…

すぐにね、ちょっと見て帰ろうとは思ったんだけど
なんか、コートの中で一人、
一際きらきらしてる子がいるなって思って。

だから表彰式までずっと見てました、結局」



「きらきら…(笑)」



「うん、それがまあ…今横にいる彼女なんです、けど(笑)

春高、まで来ちゃうと、
流石に誰もバレーを真剣にやってない、なんてないじゃないですか。
だからあの時、Aちゃんが輝いて見えたのも
ああ、バレーが心の底から好きでやってるんだなって思っただけなんです

……あの時までは、(笑)」



「(笑)

や、なんか、含みがありません？(笑)」



「うん、まあ、…今もきらきらされてます。ずっと」



「……え、きらきらに見えた理由は？」



「……(笑)」



「え、いや(笑)
だって今の言い方、きらきらに見えた理由がわかった人の言い方ですよね？(笑)

え？ほんとになんです？いや気になる」



「いやーー、(笑)
ずっときらきらされてますよねぇ…(笑)」



「え？(笑)
わからないですって、ねえ(笑)」



＿＿＿…ああなるほど(笑)
ずっとですね？ずっと！(笑)



「ずっと。ずっとっす、(笑)

……あは、んだーその顔、(笑)
かわいいな、おまえ(笑)」



「あ″っ。

………私この顔に弱いす、(笑)」



「(笑)」






・

憎いんです、憧れと恋が　#12→←というか君なんだけど　#14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す