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「わ、わ、わ、わ、わわ、ごっ、ごめんなさ、ありがとうでしたっ」
知人ならまだしも知らない人、しかも助けてもらった人に聞こえちゃうなんて、私ほんっとにどうかしてるよ！
恥ずかしすぎてその場をダッシュで逃げてしまう。
「えっ、ちょ、ちょっと待って！」
はっ！待って！
心の声が出ちゃったからってダッシュで逃げるのはものすごく失礼なんじゃ！？
曲がり角で止まって壁からチラリとお兄さんを見る。
「しまった…道を聞こうと思ったんだけど、失礼しちゃったかな…」
わぁぁぁ、凄く良い人だぁ…そんな人に私はなんて事を。
「あっ、あの…」
角から遠目に話しかける。
なんだか今面と向かって話すともっとちゃんと話せないかもしれない。
「みっ道案内…します。どこまででしょう…ね？」
「あの、ありがとう。でした。それから本当に、ごめんなさい、よ。私、時々、心の声が、勝手に飛び出したしたり、しちゃって…」
「大丈夫だよ。こっちこそ道案内してもらってありがとう」
うぅ、本当に良い人だ…逃げちゃって本当にごめんなさい。
「この歳で迷子、しかもレディに道案内してもらうなんて恥ずかしいよ」
「ウォーターセブンの陸地は、長く住んでも迷う事あり…です。そんな、気を落とす…こと、ない。です、ね」
私も割と勘で道歩いてたらするからなぁ。
そう思ったらやっぱりカクさんみたいに飛んで移動するのは本当に便利だと思う。
私も使えるたらよかったのになぁ。
なんだかできる自分を想像すればするほど虚しくなってくる。
空を見ればもっと虚しくなるのに、タンッという音を聞いて咄嗟に見上げた。
すると私が羨む張本人が空を飛んでいた。
「あ、カクさん」
「ウソップ？？」
「ウソップ？」
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作者名：シロズキ | 作成日時：2021年12月30日 19時
