第三皇女 困惑 2 ページ11
これ程までに、状況を把握したいと思ったことはない。
まず、ここは何処？ そしていつの間にアー君達と合流出来たの?? しかも、目の前の銀狼はあの洞窟にいた銀狼だよね!? 何で一緒に行動してるの？ 殺されかけたよね、私達!?
銀狼《ユアン、小娘が困惑しているが、話はしたのか？》
ユアン「いや、未だだけど……」
フィオ「ちょ、ちょっと待って！ 何でユアンが銀狼の言葉を理解してるの!? それに、ユアンは名前で呼んでいるのに、私に対しては小娘!?」
あぁ、もう意味解らない。
誰でも良いから、早く説明をして!!
アーネスト「先に、私から説明しましょう。ここは、ブラオの南東の小さな港町です。既にこの町の町長とは話をつけています。そしてこの部屋は、空き家をお借りさせて頂いた一室です」
フィオ「じゃあ、ここがアー君からの引き継ぎ場所」
その通りだと言うように、アー君は頷く。
カーティス「なら、次は僕が話しましょう。チビ姫が理解しているように、この銀狼は洞窟にいた銀狼です。訳あって、今は一緒に行動するようになりました」
フィオ「その訳を知りたいのですが……」
カーティス「後から本人に聞いて下さい。とりあえず、チビ姫は洞窟内で気絶したんです。チビ姫が気絶した後に、僕達は洞窟から出れ、アーネスト達と合流したんです。丁度、アーネストが追いかけていた例の件も一緒に対応してね」
フィオ「アー君の追っていた件って、人さらいの!?」
カーティス「えぇ。この銀狼と協力して片付けました」
私はまじまじと銀狼を見つめる。何がどうなって、協力体制になったのか、はっきり言って解らない。
フィオ「じゃあ、未解決なものは一切ないって思っていいの？」
ロウ「大きなものに関しては、そうですね。あとフィオナ様に、目覚められたら町長との面会をお願いされております」
ユアン「って言っても、体調が整い次第だけどね？」
あとはと、ユアンが続けようとしたら、銀狼が口を挟む。
銀狼《我は、貴様の姉と一時的な契約をした》
フィオ「は？」
銀狼《今は主となる者は居ないが、とりあえず小娘を主とする。坊やが懐いている様だからな》
銀狼の指す坊やとは誰のことか。もしかして、
フィオ「
混乱が更に混乱していき、目が覚めてから数日は、今度は知恵熱で寝込む事になる。
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作者名：print11 | 作成日時：2019年6月30日 22時
