もう一人の転生者 1 (ページ42)

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皇女は降り立つページ42

海賊に襲われたせいで、少し疲労感を覚えた。
船場に到着したようで、セレスと老師は海賊と船の手配で先に降りて手続きをしている。

？？？「お待ちしておりました、A王女様」

声を掛けられた方へ振り向けば、懐かしい者が立っていた。

A「お久しぶりですね、レオンハルト殿。この度は、騎士団長になられたとお聞きしております。おめでとうございます」

レオン「勿体ないお言葉、ありがとうございます。本日は、A王女様のお迎えに参りました。長旅、お疲れ様でした」

レオンハルトの後ろには、数十名のネーベルの兵士が控えている。

カーティス「へぇ～。貴方が噂の黒獅子ですか」

A「カーティス、お止めなさい」

アクセル「お久しぶりです、オルセイン殿」

レオン「お久しぶりです、アクセル殿。報告によると、海賊に襲われたと聞きましたが……」

船を見れば、外傷こそ少ないものの、船室などは被害が出ている。
外傷になると修復に時間はかかるが、内装だけであれば、そこまでの時間はかからないだろう。

A「我が国には、海上戦専門の騎士がいます。今日はその騎士がいるため、損傷は最低限で済んでいます」

セレス「姫様～‼ 手続き終わって、今日一日かかりそうですー‼」

ロウ「セレスティア様、はしたないですよ」

レオン「あちらのお二人は？」

A「女性の方が、例の海上の専門騎士で、隣の男性が、私の教育係と思ってい頂ければと思います」

レオン「そうですか。では、自己紹介は後でさせて頂きます。ムーンパレス王女御一行様、ネーベル城へお連れ致しますので、こちらどうぞ」

レオンハルト殿に手を引いてもらうはずが、カーティスの素敵な笑みで、差し出した手を引っ込める。互いは苦笑いする事しか出来ず、用意された馬車へ乗り込み、ネーベル城へ向かった。

・・・・・

城へ着き、すぐに謁見とはいかず、身なりを整える必要がある。
レオンハルト殿に連れられて、二部屋用意して頂いた。

セレス「姫様、身支度のお手伝いをします。ティアリス様ほどお手伝いは出来ませんが」

A「着付けは一人では出来ないので、セレスがいて助かります。髪は、カーティスにして頂きましょう」

セレス「なんか、人選がそこも見込んでいたんですね。トールギス様、怖い……」

それについては、私も苦笑いで返すしか出来なかった。