呪いの王の最愛の花嫁【両面宿儺】

弍話 ページ4

俺は、今日来た
生贄の女を脅して
泣きじゃくる歪んだ顔を
見物とし、喰おうと思ったが…

あまりにも、表情が崩れぬ為
入口の床に投げつけた
投げつけたはずだ…

宿｢誰が入ることを許可した
何故、ここにいる。女｣

俺の宿の中に
生贄の女が正座しており
俺に向けて頭を下げている

？｢まだ、私の役目を果たせておりませんので｣

宿｢ほう。その役目とはなんだ｣

俺の言葉に生贄の女は、
ゆっくりと顔を上げ
それはそれは、今まで見た人間で
1番恐ろしいと感じた、歪んだような笑みだった

？｢貴方様に生贄として満足して頂くことです｣

俺は、生贄の女の言うことに言葉を失う

どれだけの人間に会ってきたが
1番、ここまで感情のない笑みは初めて見た

少しは、感情を抱くはずだ
憎悪や殺意。そんなものいくらでもあるはずだ…
なんなんだ。この女は

だが、このような人間は初めてだ
逆に新しい遊び道具が出来たと思うが妥当か

宿｢女。名はなんと申す｣

貴｢…姫宮結と申します｣

宿｢結、お前はどうしたい？｣

俺は、結という女に近づき
無理やり口角を上げさせる

貴｢…どうしたい、と申しますと？｣

逃げたい…、村に帰りたい、なども言わんのか
つくづく、変わった女だな
どんな育て方をされたらこうなるのだ…

宿｢よいよい。時期が経てば思うこともある｣

俺の言葉に結は、理解が出来ぬのか
首を傾げては、俺の目を見続ける

宿｢好きに生活しろ。それだけだ｣

俺は、そう言い放ち、結から手を離すと
何故か、その手を取られ、引き止められる

宿｢なんだ！｣

貴｢それでは、私の生贄としての役目が終わります
私は、村で一番若くて、艶もあります
貴方様に必ず気に入ってくれると思います
どうぞ、お食べ下さい！味は保証します！｣

宿｢…ケヒヒッ！｣

思わず出た笑みに、結は、驚いている
俺もその笑みに対し、自分でも驚く

味の保証はします…か
そういう人間など存在しないと思ったが
まさか、言う奴がいるとはな
これは、からかいがいがある

宿｢そうか。なら、味見ぐらいしておこう｣

貴｢…へっ｣

俺は、結を押し倒し、接吻をする
腹の口の方は、ゆっくりと女の着物を剥いでいく
そして、腹の方をゆっくりと舐める

貴｢ひっ！、、ふっ、あ！｣

何度も角度を変え、味わいつつ
ゆっくりと口を離すと
結は、顔を赤らめ、目には涙が浮かぶ

宿｢なんだ。お前、初めてか｣

パンッ

俺がそう言い放った瞬間
その瞬間に左頬に痛みが走る

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