本心 ページ24
マイキーを後ろに乗せて走りながら
三ツ谷はザワつく心を
なんとか抑えて冷静になろうと努める
三ツ谷
「、、、何か隠してやがるな、柚葉」
万次郎
「ん?」
三ツ谷
「考えてみれば、黒龍との和平成立、、、簡単すぎたし
なぁ、マイキー?」
万次郎
「、、、、、、」
三ツ谷
「、、、?マイキー?」
マイキーはどこを見ているかも分からない目で
ボーッと流れていく街を見ていた
万次郎
「ちょっと止めろ、三ツ谷」
三ツ谷
「ん?どうしたよマイキー」
バイクを止めると
マイキーはてくてくと歩いていく
東京卍會
そう描かれた特攻服の黒い羽織が
夜の暗闇に紛れて
儚く消え入りそうに見えてしまった
万次郎
「、、、半分になっちまったな」
三ツ谷
「、、、え?」
万次郎
「創設メンバー」
ポツリと静かに言ったその言葉に
何も言えなくなる
万次郎
「オレさ、どこ目指してんのかわかんなくなっちゃった」
三ツ谷
「、、、マイキー」
万次郎
「黒龍なんてほっとけよ、、、」
三ツ谷
「、、、、、、」
万次郎
「三ツ谷、オマエはさ、、、」
その背が
異様に小さく寂しげに見えた
万次郎
「いなくなんなよ?」
そう言って振り向いたマイキーは、笑っていた
なのにその笑顔は、出会ってから今まで
1度も見たことがないくらいに悲しげなものに見えた
それは今にも
闇に紛れて消え入りそうで
三ツ谷は笑えなかった
パーちんに始まり、場地も、一虎も、いない
万次郎
「オレ、Aの悲しむ顔だけは見たくねぇんだ」
三ツ谷
「、、、、、、」
万次郎
「オマエまで居なくなったら
Aが悲しむだろ」
三ツ谷
「、、、そうだな」
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作者名:帝 | 作成日時:2021年12月19日 20時