首領の女 ５

お昼ご飯 ページ24

目を覚ますとお昼なのか
西日が強く差し込んでいるのに気が付いた
隣を見ると
万次郎がぐっすりと眠っていた

起こさないようにそっと起き上がり
洗面所の鏡で顔を見た
目元は少し腫れ青くなってた
頬にはガーゼが貼ってあり
ちゃんと手当てがしてあった

昨日たくさん迷惑かけた
お礼がしたくて
起きたらなにか食べるかもと
お昼ご飯を作ることにした
そうめんがあったので
豚バラと長ネギを使いにゅうめんを作った
出来上がり起こしに行く
そっと身体を揺らすと大きな瞳が開いた



















佐野
「んぅ、、、いい匂いがする、、、」

A
『ごめんなさい、勝手にお昼ご飯作ったの
良かったら食べない？』

佐野
「、、、食べる」



















寝起きなのか少しフラフラした足取りで
ダイニングテーブルに座ったのを見計らって
出来上がったにゅうめんを差し出した
私も真向かいに座り
一緒にお昼ご飯にした



















佐野
「あったかいそうめん、、、なんで？」

A
『昨日、服が濡れてた
風邪引いたら困るから
あったかいおそうめん嫌い？』

佐野
「好き」



















差し出されたにゅうめんは
めちゃめちゃ美味くておかわりした

さすがにそろそろ帰らないといけないと思い
帰る支度をして玄関に向かった



















A
『来てくれてありがとう、また来て』

佐野
「いーの？」

A
『いーよ、友達でしょ？』

佐野
「、、、うん、また来る」



















バイクに乗り帰宅した
昨日も今日の日もきっと忘れない
それぐらい濃厚な日だった

この小説の続きへ→←相談相手

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す