首領の女 ２

忘れたことはない ページ3

本を読んでるAを見てから
佐野はバスルームに消えた

数十分後
バスルームから出てきた佐野は
冷蔵庫に水を取りに行き
帰ってきた時から全く変わらない場所で本を読む
Aの隣に座り壁にかかった時計を確認する
時計は２１時前でなにか頼もうかと
ソファ横の棚から出前表を取り出し
メニューを決めココに電話をし注文を頼んだ

頼んだ３０分後
呼び鈴がなり廊下横の小さな棚に
２人分の食事が置かれていた
それを手にしリビングに戻る
机にそれらを並べ
真横に座るAの本を下に下げ目線を合わせる



















佐野
「集中し過ぎ」

A
『あれ？なんで、、、？』

佐野
「オレが帰ってきたの気付いた？」

A
『、、、気付いてない』

佐野
「やっぱり、、、それ着たんだ」

A
『勝手にごめんなさい
これは洗ってちゃんと返すから』

佐野
「いらない
それはAの為の服だから
返されても困る」

A
『私の為、、、の服、、、？』

佐野
「そう」

A
『なんで、、、』

佐野
「自分から別れといてなんだけど
Aの事、一度も忘れたことない」

A
『、、、、、、』



















万次郎と別れてから何年も経つ、、、

一度もって、、、
まさか、、、そんな訳ないよ、、、

期待なんてしちゃダメだ

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