首領の女 ２

願う ページ20

九井
「姫の方がだいぶ可愛いと思うけど」

A
『どこが？』

九井
「あーやって引き止めるとことか」

A
『あれは、、、その、、、』

九井
「行って欲しくなかったんだろ？ボスに」

A
『厚かましいですよね
何であんなことしたのか私にも分かってなくて、、、』



















無意識か、、、

そっちの方が何倍も可愛いと思う

多分コイツは
思ってることが素直に行動に出るタイプ



















(こんな女が隣にいると心臓持たねーだろうな)



















九井は佐野のことを少し哀れだと思った

きっとこの女には想い人か
付き合ってる奴がいる

ボスに数日前に明日出掛けると聞いた
仕事がある訳じゃない
ただの用事でボスが外に出ることはない
しかも聞いたらこの女も連れていくと言ってた
しかも無線イヤホンを借りたいと
２人だけで出掛けるのは危険過ぎるので
警備を何人か連れていくよう説得した

なにがあるのかは分からない
でもこの女がここに来て
一度たりとも外には出てない
ずっとアジトにいる

その女を連れて
表参道のカフェに行くと言われた時は
さすがに驚いた
カフェなら雑魚に行かせればいい
でも大事な用だと言われてしまえば
断るのもどうかと思う

ボスの少し不可解な行動を見ると
姫には大事な用があり
それを見守る、または助ける為に
一緒に行くんだろうなと感じ取った

明日が無事に終わるといいなと
九井は願った

終わらない仕事→←明日までの辛抱

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