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地誌的障害 ページ19
櫻井
家で迷う？
先生
はい、迷います
自分の家なのに迷ってしまうんです
例えばトイレに立つとします
そしたらトイレがどこかまずわかりません
全てのドアを開け無事に辿り着き
用を済ませたあと
部屋に戻らないと行けませんよね
元いた部屋には戻れません
なにせ、帰り道がわからないんですから
また最初のように全てのドアを開けます
そしてようやく元いた場所に戻れるんです
簡単な地図を書いたら？
と言う人もいるかもしれません
もしこの障害の方に地図を書いて渡すとします
地図上に
自分がどこに居るかは記入されてませんよね
だから地図を見ても意味がわからないんです
目的地はわかっても
そこに行くことが出来ないんです
症状が軽くなっても
これは直すのに時間がかかります
根気が必要なんです
何度も何度も教えないといけません
一緒に歩き
場所を説明する
先に行かせ
間違えたらまた教える
それの繰り返しです
脳は一度損傷してしまうと
元に戻すのが困難になります
それは脳が非常に繊細なものだからです
知ってる場所なら迷わず行ける
そう思われてる方もおられると思います
知ってる、、、
熟知している場所でも
この障害の方は迷ってしまうんです
熟知している場所というのは
自宅付近、職場付近など
発症する前の場所をさします
それだけではなく
新たな場所でも迷ってしまう
地誌的障害は
知った場所
初めて知る場所
すべてのことをさすんです
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作者名：帝
| 作成日時：2020年5月29日 14時
