完璧な奥さん２

甘えることの難しさ ページ3

『なら一歩前進ですね
不破さん、私も貴方のことを心配してます
初めて会ったからとかじゃなく
純粋に貴方が心配なんです
さっき、私を守ろうとしましたよね？』

不破
「........咄嗟や」

『それが優しいと言うんですよ
貴方はとても優しい
私の事なんて気にしなくていいんです
受身は取れるので、なにも心配はいりません
不破さんは、普通の顔をしてても
わからない人には、なにもわからないと思います
でも私は違います
不破さん自身
あまり自分に頓着がない方なのかもしれません
目の下にクマがあるの、気づいてますか？』

不破
「............あんま寝れてない
お酒飲んでももう寝れへん....」

『お酒は身体にとっての毒ですよ
それをわかってますか？』

不破
「わかっとる....でも仕事上飲まんといけんのや....」

『お酒を飲む仕事をしてるんですね
不破さんが、隠すの上手い理由がわかりました
不破さん、私は貴方のお客さんではありません
貴方のことを、私はなにも知りません
知らないからこそ、私に甘えることは出来ませんか？』

不破
「............無理や、ずはのやん」

『そんな事気にしてるんです？』

不破
「当たり前やろ、友達の女に手は出せん」

『あの人には私から言います
不破さんは誰かを頼った方がいいと思います
私が嫌だったのなら、他の人でもいいです』

不破
「............もうお手上げや
なんなんほんま....ずはが好きになるのわかる気がするわ
ちょっとだけ....ちょっとだけ貸してや....
そんな甘えて欲しいなら甘えたるわ」

『どうぞ、私はいつでもウェルカムです』



















ゆっくり彼女に身体を預けた
そしたら頭撫でてくるから
おかしくなりそうやった

そうか....これなんやな....

ずはも俺と同じやと思う
素直になれないタイプの人間

ずはとか、ひとりでなんでも出来てしまうから頼れない
叶さんも同じタイプや
あのふたりは
真逆に見えて何気に似とるからなぁ〜

俺は隠すのが癖になっとる
他人を頼ったりする方が間違っとる
そうやって生きてきた

でも、その高く高く積み上げてきたもんを
一瞬で越えてきよる
ほんま怖い女やで

俺のもの→←助ける理由

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す