今は分かれ道の途中(e) ページ41
中庭で別れた後、再び会えたのは食堂だった。
この人数とシステム的に給仕さんに負担が掛からざる負えない状況を憂いて彼を盗み見ると少々強ばった顔をしていたが、何一つ間違える事無く完璧に仕事を全うしていてその記憶力と盛り付けのセンスに感銘を覚える。
配膳を終えた給仕さんがグルッペンさんに声を掛けられて食事を取る事になったようで少し驚いてグルッペンさんを見ると非常に楽しそうな表情で自分の隣を座るように勧めていた。
何も考えずに手前側の席に座った事を後悔しても後の祭りで。少食なのかステーキ数切れと少量のカルパッチョとご飯を持ってくると居心地悪そうにグルッペンさんの隣に座っていた。
流石にグルッペンさんの隣で使用人が食事している光景は見たことが無くて、それに気付いた周りも給仕さんを見ると気まずそうな表情でグルッペンさんに何かを聞いていた。
暫くしてから黙々と食事を始めた給仕さんからどうにも目が離せない。何故だろうか。
敬意を持って接してくれる使用人が出来て喜んでいるのだろうか？それにしては親しみを持ち過ぎているような気もする。
いや、止めよう。深く考えると後戻り出来ない所まで行ってしまいそうで恐ろしい。
「大変美味でした。ごちそう……」
「え、給仕君もう終わんの？かーーっ！まだまだ食い足りんやろ！！ほら俺が持ってきてやるからどんどん食えよなっ」
「え、ぞ、ゾム様？私はもう……」
「遠慮せんと食べるんやで！！給仕君ほっそいからなぁ？まだまだ食えるやろ？」
「あっ、私少食でして……」
「ま だ 食 え る や ろ ？」
「……はい」
考え事から復帰すると、食べ終わろうとしていた給仕さんがゾムさんの食害に遭っている最中だった。
助けるには距離が遠く、胃の容量も空きが無くて結局巻き込まれる給仕さんを救うことが出来ない自分が恥ずかしくて遠目に彼を見守るしかなかった。
「あーあー、ゾム見てみぃ？給仕君えらい顔しとるで？給仕君それこっちに寄越し？俺食べたるから」
助けるなら最初から言えばいいのに。そういう所ほんま心ないですわ。
しかしそんなロボロさんに気付く事無くギブアップした給仕君は感謝の世辞を述べていた。
「すみませんロボロ様……気を使って、頂き感謝いたします……ぅっ……」
食べ過ぎて気分が悪くなっていないだろうか？彼に役立てる事を探している自分に気付いて、また静かに困惑した。
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加藤(プロフ) - 花緑青さん» しております！が抜けてました・・・ﾊｽﾞｶｼｲ (2019年8月23日 4時) (
レス) id: 55ae45cac2 (このIDを非表示/違反報告)
花緑青(プロフ) - 加藤さん» 加藤様コメントありがとうございます！直球の告白有難く受け止めさせて頂きます。まだまだ酷暑が続きますので加藤様もお気をつけてお過ごし下さい。 (2019年8月21日 12時) (レス) id: 02ce914128 (このIDを非表示/違反報告)
加藤(プロフ) - す、好きです！！！！！！癒しをありがとうございます！！！！お体にお気をつけて！更新も楽しみに！！！ (2019年8月21日 6時) (レス) id: 55ae45cac2 (このIDを非表示/違反報告)
花緑青(プロフ) - ねむるさん» ねむる様コメントありがとうございます。某イルカはWindowsの何かのツールで出てきたコンシェルジュ的なキャラクターですね。｢お前を消す方法｣などで調べると画像が出てくると思います。給仕君を気に入って頂きありがとうございます！きっと彼も喜んでいると思います (2019年8月20日 21時) (レス) id: 02ce914128 (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - 男主くんの設定すごいすきです...。某イルカのオマージュ分からくて地元の水族館のイルカ出てくるCM思いつきました() (2019年8月20日 20時) (レス) id: f070b83cbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花緑青 | 作成日時：2019年8月16日 8時
