怪物屋の半妖娘 (ページ14)

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3-2話ページ14

まったくですよ、と隠神さんの話に相槌を打った男の子。黄色い髪の毛に黄色いヘッドフォン。手にはアタッシュケースを持っていた。

夏羽くんと握手をしてこちらに顔を向ける。

「ちょっといいですかそこ。危ないので少し下がって」

言われた通り下がると蚊婆に目印のようにトントントンと指を置いて離れる。

「はい、できました」

何が？と思ったが、男の子が指を鳴らすと蚊婆は燃え出す。

続けて2人を燃やす。

特に夏羽くんと彼の話も興味はなかったため燃えているのをボーと見つめる。

「それより早く帰った方がいいですよ。そこのツンツン頭の彼、怪我もですが脱水症状を起こしてるんじゃないですか？」

そう言われてハッとする。夏羽くんがあきちゃんを起こしてくれたので織をなんとかおんぶする。

3人の方を見ればちょうど、男の子が一言言って去っていくところだった。

『2人とも、早く帰ろうか』

「えー！簡単な任務っていうの嘘だったの！？」

「もっと言ってやれ」

「待て待ておかしい、褒められるならまだしも、責められるのは納得がいかない」

言いくるめられる2人にため息をつく。

『強くなったとしても、今回は危なすぎ』

ミハイさんの心外だと心の底から思っているような表情にイラッときて席を立つ。

『もういいや、あとは隠神さんに任せる』

自室に戻りベッドに身を投げ出す。そのまま睡魔が襲って来たので抗わずに眠りについた。