【名探偵コナン】月の巫女 Part6

第280話 事後処理 ページ49

貴「さて。さっさと止血して平次くんの家に行かないとね」

黒の服を着ているからか脇腹の出血はそれほど目立っていない
頬の傷はマスクを切っただけで自分の肌への傷は無かった
私はマスクを取り、駅に向かって歩き出した

駅のコインロッカーから鞄を引き取り、デパートのトイレの中で自前の救急セットで消毒と止血を済ませ、着替える

貴(救急セット念のために持ってきておいて正解だったわね…)

血が滲んだ服と傷口を抑えて血のついた手袋は袋に入れて駅のゴミ箱に捨てる

貴(できれば燃やすのが一番なんだけど…。流石に大阪で焚火するわけにはいかないしね…)

また事件にあって荷物点検をさせられたり、知らぬ間に荷物を漁られたりして見つけられたりしたら面倒だ

貴「予想外のゴミが出たけどまあよしとしましょう」

貴(向こう帰ったらちゃんと病院行かないとね…)

と脇腹をさする
明日には大阪から帰る段取りになっている
1日くらいこのままでもやっていけるだろう

貴(まあ、お風呂は入らないけど…)

大通りでタクシーを拾い、タクシーの運転手さんに平次くんの家の住所を伝える
タクシーの中で持ってきたパソコンを使って現場近くの防犯カメラをハッキングして私たちの映像を全て消した

貴(よし、これで事後処理は完璧。それにしてもあの2人一体どこの組織からの…)

1人は紅月春歌
まあ偽名かもしれないからなんとも言えないが…
もう1人は去り際にゆきと呼ばれていた

貴(それにあの言葉…)



？「なんかお前のその口調やっぱり違和感半端ねぇわ」

紅「仕方ないでしょ。任務なんだから」



貴(任務以外は別の口調ってこと？)

と少し考える
男の方はサングラスで顔は見えなかった

貴(今思えば黒服にサングラスって陣平みたいね…。口調も荒かったしそっくり…。まあ、黒髪に天パでは無かったけど…)

相手の髪は緑髪のストレート
陣平には程遠い

貴「はぁ…」

貴(ホーライのことで手一杯なのにまた悩みが増えちゃったな…。面倒な…)

と思いながらタクシーに揺られて数十分

平次くんの家に着いたのはあの2人と戦ったのと事後処理もあったため結局21時30分頃になってしまった

着くと蘭ちゃんと和葉ちゃんに遅いから心配したと言われてしまった
平次くんの事もあったので、心配したのだろう

貴(新一のこと言えないな…。これからはちゃんと連絡しないとね)

と心に決めた私だった

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