【名探偵コナン】月の巫女 Part6

第244話 決行当日 ページ13

藤「……さん！…やさん！月姫さん！起きてください！」

何回か茜さんが名前を呼ぶ声が徐々に聞こえてきて目を覚ます

貴「うぅ…ん…。おはよう、茜さん」

藤「おはようございます。家着きましたよ」

貴「あ、ありがと。じゃあね」

藤「はい。おやすみなさい」

そう言って私が車を降りた後、茜さんの車は闇に消えていった

貴「茜さんの前で爆睡とか…相当疲れていたのか茜さんに心を許し始めているのか…」

茜さんも組織の一員だ
常に警戒しておかないといけないのに爆睡とは何やってるんだ私という感じだ

貴「ふぅ…、過ぎたことは仕方ない…か」

そうして私は家の中に入った

携帯を見ると不在着信が何件か来ていてそれは全て明美から携帯が繋がらないと分かったのかメールが届いていた



明日、組織と接触します
よろしくお願いします



書かれていたのはそれだけだった

貴「いよいよ、明日か…」

了解ですと返して私はメイクを落とし始めた



翌日
夕方

明美の着替えとビニール袋、タオルとその他必要な物を持って家を出て車に乗り込み、港まで車を走らせる

少しすると明美から電話がかかってきた

貴「もしもし？」

明「Aさん？今、指定された港に向かっています。………本当に上手くいくでしょうか。あいつらが私との約束を違えたら私、あいつらを騙んですよね…」

明美は上手くジンたちを騙せるか不安なようだ

貴「ふふっ、大丈夫ですよ。明美さんならできます。自分を信じてください。それに夜ですし、血と血糊の区別なんて付かないと思いますし、海に飛び込んでしまえば見えないだろうし、大丈夫です。まあ、少し沈んでいないといけないのでそれが少し大変ですけど…」

明「……息続くように頑張ります…」

貴「なるべく私もあいつらを追い払って明美さんを引きあげますね」

明「よろしくお願いします」

貴「それと海沿いに誘導できなかったら死んだフリだけお願いします。そしたらすぐにあいつらを私が追っ払いますから。あいつらのことですから致命傷になるところを撃ってくるはずなので」

明「…分かりました」

貴「それと後何分くらいで着きます？」

明「えっと、ちょっと待ってくださいね…。あと30分くらいですかね」

あと30分ならこちらも余裕で港に着ける

貴「そうですか。了解しました。…では、ご武運をお祈りしてます」

明「……はい。頑張りますね」

そうして電話は切れた

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