【名探偵コナン】月の巫女 Part4 (ページ46)

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第182話空席ページ46

何故か陣平に強制連行された私
陣平の隣のシートは人がいた形跡は無く、本当にポッカリと空いた

貴(誰か他にもくる予定だったのかな？でもたかが連行に4人もいるかな？)

貴「この空いている席、誰か来る予定だったの？」

と気になったことを聞いてみる

松「あ？知らねーな。離陸する時からずっと空いたままだし、空席なんだろ」

貴「…勝手に座ったら怒られるんじゃない？」

松「気にしなくても大丈夫だろ」

すると

目「そこは本当は佐藤くんが来る予定だったんだ。だが、外せない用事ができて来られなくなってしまったな。時間的にキャンセルする時間もなくて空席なんだ」

と戻ってきた目暮さんが教えてくれる

貴「そうだったんですね」

貴(というか陣平それ知らなかったのか…)

松「なら、座っても問題ねぇな」

とニヤリと笑ってくる

貴「…分かったわよ」

すると今度は窓側の席に座れと言わんばかりに私を先に通す

貴「…私、通路側でいいよ？」

松「いいから座れ」

貴「……」

引かない気配を察知した私は黙って座る
私が来るまで陣平がこの席に座っていたのかシートに座ると少し苦い、いつもの陣平の匂いがした
禁煙席だが服についている煙草の匂いが移ったのだろう

貴「で？私を連れてきた理由は？お隣がいなくて1人で寂しかったとか」

松「んな訳ねぇだろ。姫さんと一緒にいたかったから連れてきた。それだけだ」

貴「それだけって、私の意思は無視ですか？」

松「久々なんだし、こういう時くらい俺の好きにさせろ」

貴(……陣平らしいというかなんというか…)

自分の好き勝手にやっているのは変わらないようだ
まあ、1年ちょっとで変わっていたらびっくりものだが

貴「……はいはい、分かったわよ。ロス着くまではこっちにいるわ」

ロスにつけば私は蘭ちゃん達とずっと一緒だし、陣平達は仕事だ
なら着くまではこっちにいよう…というか

貴(座らせられている場所的に返す気はさらさら無い気がする…)

通路側に陣平に座られてしまえば出るときに必ず陣平に声はかけないといけない

松「おー、そうしろ。そうしろ」

とか言いながら通路側の席に座る陣平
ふぁ～と欠伸をかいている
今は真夜中なのだから当然だ

松「ていうかお前寝てねぇだろ？」

貴「…なんで分かったの？」

陣平の言う通り私はこの飛行機に乗ってから一度も寝ていない

松「気がついてねぇかもしれねぇが無意識に欠伸出てるからな。捜査中も結構していた」

どうやら見られていたらしい