【名探偵コナン】月の巫女 Part4 (ページ11)

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第148話嘘のプログラムページ11

貴「じゃあライ、何かあったら頼むわよ」

ラ「ああ」

ライはスナイプポイントのビルに、私は取引場所の路地に向かう

しばらくすると取引相手だと思われる男性がやってきた
白衣を着ているところから見て研究員のようだ

男「お、おい、俺はこの組織から抜けられるんだよな？」

貴「ええ」

大人しく渡してくれれば抜けられる
だが、反撃のそぶりを少しでも見せれば殺される
それに解放されたとしてもしばらくは監視がつく
情報が漏れるか分からない輩を組織が放っておくわけがない

貴「では、USBをもらおうかしら」

と言うと相手はUSBを渡してくる
その場で確認するためにパソコンに繋いで中身を確認する
その隙に逃げるように後ずさろうとする男

貴「確認が終わるまで逃げないでよ。少しでも動いたら私の仲間が貴方を撃ち殺す」

その声と同時にライの威嚇射撃が男の足元に届く

男「！」

男は恐怖したのか足はピタッと止まった

私はUSBを繋ぐ
見ていくと目的のデータのように見えた…が

貴(これはダミーね)

接続したパソコンのデータを別のパソコンに転送するようにプログラムされている
私たちの弱みを握るつもりだったのかもしれないが残念ながらこのパソコンは確認用のソフトとプログラムが入っているだけで組織の情報なんて1ミリも入ってないパソコンだ

貴(よく、これほどのプログラムを…組織が目をつけるだけある。私以外だったらたぶん気がつかなかったわね)

この人は運が悪かったようだ

貴「…目的のもので間違いないわ」

すると男は安堵した顔をする

貴「…とでも言うと思った？」

それと同時を私はホルダーから拳銃を取り出して、サイレンサーを付ける

男「な、なんでだ…」

貴「私以外の目なら誤魔化せたかもしれないけど、私はパソコンに関しては特に強いの。聞いたことない？ロゼって」

その名前を聞いた男はハッとした顔をする

男「コンピューターに関しては誰よりも優れている幹部…」

貴「そう、それが私。私以外だったら、このプログラムに気がつかないで貴方を解放してくれたかもだけど運が悪かったわね」

男「っ！」

するとその言葉を聞いた男はどこからか拳銃を取り出す

貴「！」

男の手は震えていている
素人が撃つ銃は何が起こるか分からないから身体が少しは強張る

貴(ただの研究員が拳銃を持っているなんてね…)

と思っていると弾が飛んできて男の拳銃を弾く

貴(ライ、流石ね)

心の中で感心しながら私は男に向けて引き金を引いた