片割れの好きな子が可愛すぎる。

Love suddenly‥‥019 ページ19

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練習1日目も終わり

家に帰宅する途中。


やはり話題になるのは

体育祭について。









「侑練習中抜け出すなや。」

「銀は俺の青春を奪うん⁉」

「また北さんに怒られんで。」









授業とは違い1日中体を動かし

活動量が普段よりやや多いため


お腹が悲鳴を上げており

話す事すら面倒くさい。









「何で俺赤軍なんやろ。」

「赤好きやん侑。」


「俺は今日から青派や!」

「意味分からん。」









おにぎりを片手に

若干呆れながらも


2人の会話を聞いていると

隣にいた角名が耳打ちをする。









「ちょっと。」

「ん?」


「いつ言うの。」

「タイミング分からん。」









言い合いになる場合に備え

場所を考えた方が良いだろう。


晩ご飯抜きと家で怒られるのも

大声で騒ぎ学校中に広まるのも

出来れば避けたいのだ。









「なるべく俺いる時がいいな。」

「助けてくれるん?」


「いや動画撮りたい。」

「相変わらずやな。」









少し前を歩いている姿は

見た所機嫌が悪い訳でも無く

今が絶好の機会かも知れない。



今回ばかりは殴られても

仕方が無いだろう。









「なあ侑。」

「なんや。」









いざ声を掛けたものの

中々口に出せない。


いつも暴言を吐く時の様に

容易く言えればいいのだが。









「はよしぃ気になるわ。」

「まあまあ。」


「侑はもう少し落ち着け。」

「なんやと‼」









こんなにも緊張するとなると

告白する事は不可能ではないか。


これからはもう少し優しく

女の子を振るようにしよう。



そう考えながら

もう1度名前を呼ぶ。









「俺お前に言いたい事あんねん。」

「ぷ、ぷりんは食べてないで‼」


「ちゃう。それやない。」

「違うん?」









事情を知らない銀は

俺達の顔を交互に見ながら

あたふたと慌てていて。



その姿が面白くなんだか

少し気持ちが安らいだ。









「俺、春咲ちゃんの事好きや。」









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