nights【青】 (ページ17)

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樹

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大「はあ………」

優「珍しいなため息なんて」

大「んーちょっとねえ、はあ……………」

樹「？なんか悩み？きこうか？」

大「はあ…いや別に……はあ………」

優「解散」

樹「うす」

大「嘘です聞いて欲しいですごめんなさい！！！」

樹「はいどうぞ」

大「昨日の女の話なんだけど」

優「……」

樹「……」

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.

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優樹「「はあ！？」」

樹「き、、きょもが女の話！？」

優「おちつけ樹！！気持ちはわかる！カードゲームしかしない厨二病が樹と同じ土俵に立ってる！？…嘘だろ！？」

大「ひでえ」

大「それで、多分昨日会った人プライドの塊なんだよね。もしくはその逆。」

樹「へえ、なんで」

大「やってる時にさ」

優「おいこら待て」

樹「きょもからこれ聞くの？生々しい、、、、」

大「多分ていうか、絶対なんだけど

執着がないというか、多分どうでもいいんだよね

人って絶対、喜びとか、嫌悪怒り悲しみとか、怖いこととか、絶対自分の中にあるはずなのになんか完璧に見えて、周りに見せてるだけで欠けてると思う」

優「……なにそれ怖っ、それ人？」

大「人だよ。形はね中身はどうだろう何も無いんじゃない？

昨日俺があったのは多分無条件な愛を求めるタダのクソガキ」

樹「ワンナイトなんだ」

大「まあ、どうだろ連絡してとは言ったけど

なんかよくわかんないけど絶望した顔してたんだよね、俺の存在とかかな」

樹「どうだろうねでも」

多分俺は絶望に近い女を知ってる。

笑いや強いプライドを魅せることで自分を察されず守る。

常に受け身の女。

敗北も屈辱も、地獄を知る女は

「そういう人間が本当に絶望するのは

改めて自分の存在価値を理解してしまった時だと思うよ」

そしてそういう人間は自分の鬱を知らないフリをし

周りの言葉だけを頼りに道を探す。そして閉じ込められ壊れる。

.

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樹「え、何」

優「いや、なんか鳥肌たった」

大「やっぱ経験者は語るね、、、、怖」

樹「よくない」

俺じゃない。俺の頭に常にいるアイツがそういう人間なだけだ。