出てってくださいバンタンさん【BTS×You】

Your side ページ45

会議室。

プロジェクターで映したプレゼン資料には、33階建てのタワーマンションの間取りと、豪華絢爛な施設の画像の数々。

『いかがでしょう。露天風呂、屋上プール、フィットネス、バーラウンジ、ルーフテラス、パーティールーム、シアタールーム、カラオケ付き。もちろんドアマンもいますしセキュリティも完璧でーす』

画面を切り替え、コンシェルジュの女性を映す。

『さらに、モデル出身やミス・ワールドにも選出されたという、美しいコンシェルジュ達が皆さんの毎日を潤してくれます。こんな完璧な施設は他にありませんよー。わーすごーい、住みたーい』

私のテンションとは裏腹に、向かいの席に座る7人の男たちは気怠そうにスクリーンを見て腕を組んでいる。

ユンギさん、あくびしたな今。

『実はこのマンション、非公開物件なんですー。なので一般の方は入居できませーん。皆さんのプライバシーもばっちり守られますよ。たまたまオーナーさんが知り合いだったので、お願いしたら、分譲でも賃貸でもどちらでも対応してくださると仰ってくれました。しかもお値段は此処の8割弱!こんな物件もう二度と巡り会えませんよー』

さぁ、どうだ。

今までプレゼンした中で、最高の物件。
正直めちゃくちゃ自信がある。
だって非の打ち所がないんだから。


『いかがでしょうか?』


TH「却下!却下却下!」

『えー…』

NJ「スタジオがないですね」

『防音タイプのお部屋がありますよー』

JK「ヌナ、美人コンシェルジュの時、どんな気持ちでおすすめしてきたの?僕はそれが許せない…絶対許さないから!(筋肉膨張)」

『ジョングクさん、筋肉しまってください』

JM「そのオーナーに交渉する時、性接待したんじゃないだろうね」

『はい、次の方』

HS「俺どこで踊ればいいのー?ここのレッスン室以上の場所ないよね絶対」

『オーナーにお願いして、ゲストルームを一室レッスン場にしていただきましょう!』

JM「はい!それも性接待ですか?」

『ジミンさん、後でお口をまつり縫いしましょうね』

YG「Zzz」

『ユンギさーん、起きてください』

JN「Aー、うちの連中にプレゼンするだけ無駄だと思うなー。Aいない所にもう住まないと思うよー?」

『はぁ、なぜです?あちらのオーナーの方が柔軟に皆さんの要望に応えてくれるのに』


ピタリと皆さんの動きが止まって、痛いくらい視線を浴びた。

『え、なんですか』

JM「やっぱりヌナは頭いいけどバカだね」

また矛盾したことを言う。

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