TUESDAY ページ6
国選弁護人を引き受けた被疑者が面会を希望されているとのことで、今日は朝から満員電車に揺られてる。
「ヌナ…ッ、すんごいギュウギュウですね大丈夫ですか?」
そして、当然のごとく
コイツも。
人混みから私を庇うように、
壁ドンのような形で目の前に立ち
カーブの度に辛そうに顔を歪めている。
『…はぁ、あのさ』
「大丈夫です、ヌナのことは僕が守りますから」
『…もういいや』
守るも何も加害者の癖に何言ってんだか。
「あ、そうだ。ポストに入ってた水道代の請求、期日明日までだったので支払っておきました」
『…ごめん、何から聞けばいいんだろう』
「ヌナってしっかりしてるように見えて抜けてますもんね」
『勝手にポスト開けないでよ。郵便物が届かないことが多すぎて困ってるんだけど全部あんたのせいだったのね』
睨みつけると、キョトンとして少し考える仕草をした。
また誤魔化そうとしてる。
もうそれくらいでは驚かない自分が怖い。
「あ、待ってその上目遣いヤバ。キスしたくなる」
『あんたがデカイだけでしょ。訴えるわよ』
「法定でもヌナに会えるんですね」
『喜ぶなストーカー』
大きく揺れた電車。
ジョングクの石鹸のような香水が
ふわりと香る。
顔が近すぎて、
どうしてたらいいか分からない。
なんで無駄にイケメンなのよ。
ドキドキしてしまう自分が嫌になる。
「ねぇヌナ、電車に乗れるようになりましたね」
『え?』
「もう怖くなくなりましたか?」
また目尻にシワを寄せて笑った。
そう言えば…。
少し前まで結構な痴漢被害に合っていて、
乗れば必ず触られるような日々を過ごしていたから、
ホームで電車を待つだけでも気分が悪くなっていた。
だけどジョングクが近くにいるって分かってからは、無意識にまた乗れるようになっていて…。
じいっと見上げると、
ジョングクが私の髪を一束とって
キスをした。
「ほらね、僕以上にあなたを守れる人なんていないんだから」
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kiku(プロフ) - このお話を読んだ後またMV観たらお話とリンクしてボディガード設定にしか見えなかったです。キュンキュンしました。オサナイ様の想像力に毎度乾杯! (10月12日 23時) (レス) id: 5e67e06b21 (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - ゆゆさん» ゆゆ様、いつもありがとうございます♡私と共に打倒魔王ですねw来世に期待しましょうwモラトリアムの方、話し忘れたので見返して書き始めましたwまたお待ちしてます♡ (9月11日 20時) (レス) id: 9bd3cb808b (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - りるさん» りる様、いつもありがとうございます♡付き合ったあとの喧嘩も書いてみたかったなぁと思いつつ、リハビリなのでここまでになりましたw今回も最後まで読んでいただき嬉しいです♡ (9月11日 20時) (レス) id: 9bd3cb808b (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - reiさん» rei様、いつもありがとうございます♡逃避行した後でも色々喧嘩しながらずーーーっと大好きでいてくれそうですよね♡最後までお付き合いありがとうございました♡ (9月11日 20時) (レス) id: 9bd3cb808b (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - オサナイ様、ストーカーJK完結ありがとうございます✨来世でぜひ世界を救わせて頂きますので、再来世は爆イケJKに毎日毎分毎秒愛される人生をよろしくお願いしたいところです💖モラトリアムの続きを楽しみにしております😆 (9月2日 9時) (レス) @page50 id: 904312cb69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オサナイ | 作成日時:2023年7月16日 13時