最低な婚約者3【JN】

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「おはよう、よく眠れた?」











恨めしそうに睨むAさん。
可愛くて噴き出すと、益々頬を膨らませて
拗ねてしまった。









『…寝かせてくれなかった癖に』














あー
愛しい。










撮影をしたガーデンを臨むプール付きヴィラに泊まって、
一晩中愛し合って迎えた朝。









当たり前のようにAさんが隣にいることが
幸せすぎて、夢の続きかと錯覚してしまう。










「昨日のドレスも似合ってたけど、早くウエディングドレス姿も見てみたいな」










『ふふ、ソクジンさんのタキシードもかっこいいんだろうな』











「Aさんの理想が詰まった式にしよう。なんなら教会から建てよう、それがいい」











『良くないです、規模が違いすぎてもうどこからツッコんでいいか分かりません笑』












「一生に一度しかないんだから、こんな時くらい我儘言って甘えてほしいんだけど」










『ソクジンさんがいればそれだけで幸せです…』












僕の胸に額をうずめて笑うAさん。
たまらず髪にキスをする。








ふわりと揺れるレースのカーテンと、
朝日を反射してキラキラ輝くプールと
髪を撫でる柔らかな風。










「ありがとう、僕を選んでくれて」











これから先、君の未来に僕が存在することが
嬉しい。












『ソクジンさんが…たくさんたくさん、愛をくれたから…』











きゅっと指を結んで、
鼻先にキスされた。













『私も、もっともっと愛したい。いつまでもずっと…側にいて、泣いたり笑ったり』











「ふふ、そうだね」












『何気ないありふれた、ささやかな日常を二人で過ごせたら…』










「誓います」











『笑!なにを?まだ早いですよ!笑』










「早くないでしよ」














Aさんを抱きしめながら、
もう一度キスをした。












神よりも先に
君だけに伝えたい。














“愛してる”














End.

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