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枕で顔を隠そうとするAから、
慌ててそれを引っ剥がす。
「いいから夢!早く答えて!」
『えっと。ジミンが会社の会議室で…巨大な餃子を焼いてて…』
「は?」
『餃子好きならAにもあげるよって言われて…そうだ、もう少しで食べれそうだったのにグクが起こしたから!』
食べたかったのにーって
頬を膨らませたAを見て、
脱力する。
なんだ。
餃子か。
「…良かった、食い意地張っただけの女で」
『何でおはようの前にディスられてるんだろう…』
俺を白い目で見つめるAを見て、
吹き出す。
「いいから、早く支度しなよ。いつまで俺を待たすつもり?」
『え、まだ7時だよ?お店開いてないよ?いつから待ってたの?』
「むしろ寝てないから」
『そうなんだ。私も眠れなかったの。じゃあ、グクも眠いよね?ちょっと寝てから出かける?』
「…分かった、そうする」
毎度のごとく、Aのベッドに潜り込むと、
『だからなんで当たり前に私のベッドに…痛い痛い痛い痛い!もう潜り込むのプロになってるじゃん!めっちゃスムーズに侵入してきたじゃん!』
って、文句は言いつつも
最終的には諦めて詰めてくれた。
体に触れないように壁際に張り付くAを、
後ろから抱きしめる。
体を硬直させて、びくりと肩が跳ね上がるから、
もっと色々したくなる。
「こっち向けば」
『絶対無理ッ』
こういう反応も、煽るだけなのにね。
「ねぇ。なんで眠れなかったの?」
『…し、知らないっ。グクこそ、なんで眠れなかったの?』
「俺はAとのデートが楽しみだったから」
『え?』
「それ以外にある?」
予想外の答えだったのか、
Aの動揺が伝わってくる。
ぎゅっと手を握ると、
どんどん熱を帯びていった。
『グク…やっぱ最近変だよ』
「変?」
『変!前も言ったけど、俺に関わるなとか、彼女面するなとか、色々言ってきた癖に、今じゃ矛盾するようなことばっかしてくるし!』
「だから何?」
体の上に跨り、両手で肩を押すと、
真っ赤な顔で俺を見上げて唖然としたA。
「理由、今からじっくり教えてあげようか?」
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オサナイ(プロフ) - megcokinoyama02さん» megcokinoyama02様ww読み返していただきありがとうございます!手の大きさまでww吹き出してしまいましたww楽しんで頂けて嬉しいですー^_^ (2022年11月17日 3時) (レス) id: 2a01e4e00e (このIDを非表示/違反報告)
megcokinoyama02(プロフ) - 今ですね、同居人ロスの私はもう一度作品を読み返しておるのですが、読み返してもやっばり胸がギュンとして会話のテンポが好きでグクの手の大きさまで想像できちゃって本当に本当に素晴らしい作品です。ご馳走様です!いつかネッシーTシャツが見てみたい! (2022年11月16日 23時) (レス) @page32 id: c550134bf4 (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - 凛さん» 凜様、いつもありがとうございます♡続ジミナターンです!w (2022年10月2日 2時) (レス) id: 5bc8bd2025 (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - nnonnoさん» nnonno様、いつも遊びに来てくださりありがとうございます♡変な時間に更新してすみませんw引き続き楽しんでいただけるように頑張ります♡ (2022年10月2日 2時) (レス) id: 5bc8bd2025 (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - りるさん» りる様、いつもありがとうございます♡一刻も早く壁をうさぎジャンプしてくれといいのですが←お前次第。3でも宜しくお願い致します^_^ (2022年10月2日 2時) (レス) id: 5bc8bd2025 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オサナイ | 作成日時:2022年8月29日 17時