最低な同居人2【JK】

敵意剥き出しの奴×TH ページ1

「王様、って、君のこと?」









俺の質問には答えず、
ただ射抜くような目で俺を見つめる男の子。






Aは背後から抱きしめられたまま、
戸惑っている。








彼氏…?








いや、なんとなく違う気がする。
俺の直感が、違うと言ってる。









『グク、お出かけ?』








「いや、A迎えに来ただけ。早く帰ろ」








「え…一緒に住んでるの?」








Aが動揺して目を泳がせた。






男の子の方は、そんなことなどおかまいなしに、
挑発的に笑って、








「一緒に住んでるし、一緒に寝てるけど?」









Aの髪に、ふわっとキスをした。










すごく絵になる二人。






Aも可愛いし、
この子もいわゆる美少年だし。






そうだ。





酔ってたけど、覚えてる。
この顔、絶対あの時、改札口に居た子だ。






こんなに目立つ奴、見間違えるわけないもん。









『ちょっと!グク何言ってるの?!』







「え、だって本当でしょ?」







『寝たって一回だけじゃん!しかも誤解されるような言い方…』







「はいはい、お腹すいたから早くご飯作ってー」







『わッ…ちょっと、待って!テヒョン!また明日説明するから!』








強引に手を引かれて、
エントランスに消えていったA。







一緒に住んでて、






一緒に寝たりして、





でも彼氏じゃない。





じゃあ誰?







だって彼氏だったら普通、
今のタイミングで紹介するもんね?






だから直感が確信に変わったのに、
このモヤモヤは…。








さっきまで繋いでいた手の感触を思い出して、
胸がぎゅーっと痛くなる。







なるほど。







「…こんな気持ちになるんだ、嫉妬って」







知らなかった。
今までどの女の子にも、ヤキモチなんて
妬いたことなかったのに。







つい5分前まで隣に歩いてたのに、あっさりと、
いとも簡単に奪われてしまったこととか、







いつも俺が抱きしめてたのに、
他人がAを抱きしめてるのを見るのも、










…無理。






嫌だ、絶対。







すっごくイライラする。












「本気で獲りにいくしかないよね」









早く自分のモノにしなきゃ。





Aが、アイツのモノになる前に。

踏んだり蹴ったりな奴×You→

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