最低な同居人【JK】

ため息しか出ない奴×JK ページ31

ジンヒョンに挨拶して、店を出た。






ヒョンが何度も俺の顔が変だと言うから、
スマホのインカメを鏡代わりに見てみるけど。





別にニヤけてないよね?






通知音と共に、Aからのカトクが届く。










お腹ぺっこり。おなぺこ




普通、腹ペコって言わない?









バカな奴。





返信をして顔を上げると、








「何してんのジョングガ、ニヤニヤして」








「え、ナムジュニヒョンー?!」







ヒョンは、バーの常連さんで、
高学歴、高収入、高身長の色気ムンムンお兄さん。







で、





俺の100倍ゲスを極めている人。










「久しぶりすぎません?!何してたんですか?」






「新年度は忙しいもんだよ、こっちはお前と違って普通のサラリーマンだからね」







「へぇー大変そうですね」







「そうでもないよ、新卒にいい体してそうな子が一人いてさ。反応みてたら感度も良さそうだった。楽しみ」







「本当…ヒョンの領域までいけたら色々楽なのになと思います」







「そう?」








恋だの愛だの、ナムジュニヒョンは興味がない。









有名な哲学者や偉人達が、結婚や恋愛に対して
ネガティブな名言ばかり残してることで
その生産性のなさは既に証明されてるって言ってた。








「お願いだから、セクハラで訴えられないでくださいね」







「大丈夫だよ、しっかり満足させてあげてるから」








それの…一体何が大丈夫だと言うのだろう。







ヒョンと別れて、電車に乗り、
Aの会社の最寄り駅に着いた。








今終わったとカトクが来たから、
いいタイミングかもしれない。





ビルの前のガードレールに
もたれ掛かって待っていると、
ふと、さっきのナムジュニヒョンの言葉を思い出した。







Aの会社にも、ナムジュニヒョンみたいな人がいるのだろうか。






あのバカ、ノコノコついて行きそうだな。






帰ったら、そういう人間もいるから
気をつけるように言おう。






…。








…。









なんで?











『今日はありがとうございました!』








「遅くなってごめんな。お腹すいた?」









思考する前に、Aの声がして顔を上げた。







隣りにいるのは、多分先輩。







男と残業だったんだ。






なんか相手めっちゃ、鼻の下伸びてない?

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