最低な同居人【JK】

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『テヒョンは?テヒョンも一人暮らしだっけ?』






「えー、俺の最寄り駅Aと一緒だよってこの前言ったじゃん!」







『そうだっけ?!じゃあ駅集合で飲みならお互い終電逃しても帰れるね!』








「まぁ帰さないけどね?」









決め顔のテヒョンをジミンがジョッキで殴った。







「同期に手ぇ出すなって言っただろ!」







「え、朝までカラオケって意味で言ったんだけど?ジミナはどんな意味だと思ったの?やらしー!やーらしーぃ!」








「表へ出ろテヒョン」










『すみませーん、生ビールお代わりー!』








「Aは、Aでマイペースすぎな」






今度は二人が顔を見合わせて苦笑する。







この二人、中高と一緒らしく、本当に仲が良いみたい。







今日のOJTでも、くじ引きでグループ分けなのに同じチームになってたし。








で、帰りは私のチームまでわざわざ迎えに来てくれて、しつこく飲みに誘ってくるチームリーダーに、







「Aは先約があるんでごめんなさーい!」






って微笑みかけながら、私の腕をグイグイと引いて遠ざけてくれた。







優しい同期。







新生活は色々不安だけど、この二人がいてくれたら、なんとかうまくやっていけそうだなぁ。



　

















『待って、一口でこんなことある?』







テヒョンを担ぐようにして、電車を降りる。




コーラと間違えてジミンのコークハイボールを飲んでしまったテヒョンは、ふにゃふにゃの笑顔でもたれ掛かってくる。





重たい、潰されそう。










「A、やっぱり俺がそいつ送るよ?」










『大丈夫!うちからそんな離れてないし。彼女からめっちゃ電話来てたでしょ?早く帰ってあげて!』









「うん…。じゃあ…なんかあったら電話して?そんな状態だから何かされることもないと思うけど…」








『あはは、テヒョンが私になにかするわけないでしょ』









「(…だから危なっかしいんだよな)」







心配そうなジミンに、精一杯の笑顔で手を振ると同時に電車のドアが閉まった。






「うーん、Aー、ごめんねぇ」








『いいよ。でもテヒョンはもうお酒禁止ね』








「えへへ、俺はAと一緒にいれればお酒なくてもいいもんねぇー」









『はいはい』









「んーA、良い匂いする」








『ちょっと!嗅がないで!くすぐったい!』







「あれ?なんかすっげぇイケメンが見てくる」

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