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「Aは危なっかしいから、俺とジミンの目の届く場所に居なきゃだめ」
テヒョンが、真っ直ぐにこっちを見て、子供をあやすように
「ね?」
って言った。
危なっかしいとは?
「今日は俺とジミンの3人で飲もうね!」
『あ、うん。もちろん。ずっと前から約束してたもんね』
私がそう言うと、満足そうに笑った。
全世界の女子がとろけそうな笑顔で。
「あ、スピーチ始まるよ!」
テヒョンは、良くも悪くも目立つし、影響力がある人だと思う。
事実、今もジミンのスピーチが終わってすぐ、なぜか一人で立ち上がって拍手し始めたし、
それを見た皆もなぜか総立ちになって、いつの間にか会場はスタンディングオベーション状態だったし。
「お前、会場を引っ掻き回すなよ」
ジミンが顔を真っ赤にしてテヒョンにゲンコツしていたのが可笑しかった。
「そういや、初めての一人暮らしはどう?」
OJTでほぼ座学だった初日を終え、ビールで乾杯した19時。
ジミンがチキンを頬張りながら、私に向かって首を傾げた。
このあざとさよ。
ジミンは女のコがどうすればキュンとするか、1から10まで把握してる。絶対に。
『うん、まぁ…なんかうまくいってるようないってないような』
「なにそれ笑。ご近所トラブル?」
「俺、Aんちで飲みたい♡朝までUNOしようよ!罰ゲームつきでー」
『それが、近々また引っ越すんだよね。ある意味事故物件でさ…』
「え、おばけ!?おばけ出るの?!」
テヒョンが、アシンメトリーの目をまん丸くして仰け反った。
説明…してもいいんだけど、男の人とルームシェアしてるなんて言ったら引かれちゃうかもしれない。
「どんなおばけ?男?女?」
『王様、かなぁ』
「なにその身分の高い幽霊」
テヒョンのリアクションに比べて、訝しげなジミンは何やら察したのか、
「なに、大丈夫なの?」
って、なぜかちょっとピリついている。
『ジミンは彼女と同棲してるんだもんね。どう?お互い違う生活リズムの人間が一緒に暮らすのって、なにかコツでもあるの?』
「さぁ、俺の場合は向こうがしたいって言うからしただけだから」
なるほど。
彼女、不安なんだろうな。
彼氏がこれだけモテると気が気じゃないよね。
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オサナイ(プロフ) - namiの部屋さん» namiの部屋様、嬉しいコメントありがとうございます^_^サディスティックなグクちゃんもいいですよね♡わかりみが深すぎますw (2022年9月24日 21時) (レス) id: 5bc8bd2025 (このIDを非表示/違反報告)
namiの部屋(プロフ) - まだ読んでる途中なんですけど我慢できずにコメントさせていただきました!何年もうらつく愛読してますが久しぶりに私のドストライクの小説と出会えました!!このドSグクのキャラ最高です大好きです!引き続き楽しく読ませていただきます!更新頑張ってください! (2022年9月24日 14時) (レス) @page13 id: bde19c8f5c (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - ukさん» uk様、勿体ないお言葉ありがとうございます;勿体なさすぎて焦りますwこれからも悶絶していただけるようにw、頑張って更新しますー! (2022年9月3日 11時) (レス) id: 507e311f10 (このIDを非表示/違反報告)
uk(プロフ) - て、天才なのでしょうかと何度も思いました。オサナイ様の書くグクが可愛くてかっこよくて何度悶絶したか…。続きを読むのを楽しみにしてます。 (2022年8月31日 18時) (レス) @page50 id: 1deb3068ed (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - せなさん» せな様、感想ありがとうございます♡勿体ないお言葉でございますッ。グクテテ、バチバチしてますね笑 たくさんたくさんバチバチします、これからもきっと笑 (2022年8月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オサナイ | 作成日時:2022年8月11日 19時