最低な同居人【JK】

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『な、なに言ってんのッ!変態!』






「じゃあ受け取れば?俺、マジで容赦なく突っ込むよ?まぁ突っ込まれるのが手だけで済んだらいいけどね」





俺がにっこりと笑うと、言葉の意味と自分のカッコを察したのか、手で自分を抱きしめるようなポーズで、慌てて後ずさった。






『可愛い顔してホント最低』








「へぇー俺のこと可愛いと思ってたんだ」








『ちがッ』








「お金、ここ置いとくからね。あ、可愛いからって俺のこと襲わないでね?」








『襲うかッ!』







テーブルに金を置いて、スマホをいじるふりをする。





Aは、何か言いたげにしばらくこっちを見て口をパクパクしてたけど、




諦めたようにお金を受け取って、シロクマが大口を開けた可愛くないマグネットで冷蔵庫に貼りつけた。







『分かった、この予算が尽きるまで作るから、ご飯が必要な日はここのカレンダーに丸つけといて?』







「ねぇ、ご飯早くー」








『…こんな時だけ甘えるな、話を聞け』







呆れ顔で温めたスープと、プルコギ、白米と箸を並べてくれたAは、





当たり前のように俺の真正面に座って、テレビを見ながらご飯の続きを食べ始めた。






『本当、ジョングクってよく分かんない。話しかけるなとか不可侵条約はどうなったんだか』

　







「だから俺からAに話しかけるのはいいんだってば。下々の者が俺に話しかけるのは駄目だけど」






　

『誰が下々の者よ』







その、ツッコミの間とか、顔とかね。




また笑いがこみ上げてきて、ぐっと我慢する。









時計は23時半をさしていて、




テレビのバラエティ番組は罪深いほどくだらなくて、





Aの作ったプルコギは、薄すぎず濃すぎず、しっかり美味しくて。







でも、なんか褒めるのも違うなって思ったから、






「今日のは65点」







ってわざと低めに言ったのに、






『お、ちょっと上がった』






って、予想外に笑ったから。





　

俺はまた、真正面から顔を見れなくなってしまったんだ。
　










『あ、でも明日は入社式だから作れないからね。同期で飲み会になると思うし』








「は?駄目でしょ、王の命令はきかないと」








『ここはジョングクキングダムですか?』

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