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スマホを取り出すと、テヒョンアが驚いたように俺の手首を掴んだ。
「待ってジミナ…まさか、ご主人サマに話すの?」
「当たり前だろ」
「もう…Aちゃんの側にいられなくなるよ?それでもいいの?」
ぐっと眉をしかめたテヒョンは、さらに手に力を込めた。
きっと、俺と墓場まで持っていくつもりだったんだろう。
つくづく出来た親友だ。
「あの人なら…全資産ぶちこんででも、お嬢様を助けてくれるから」
「でも…ッ」
「いいんだ」
離れたくない。
側にいたい。
…アイシテル。
それは確かだ、嘘じゃない。
その証拠に、テヒョンにいいんだって言っただけなのに、
胸がえぐれそうなほど痛い、苦しい。
初めて会ったあの日から俺達、呆れるほど一緒にいたから。
“いなくならないで”
“約束よ”
あの子のいない生活なんて、一日たりともなかったから…。
「Aちゃんも、お前がいなくなったら悲しむよ?いいの?」
テヒョンの悲しくて優しい瞳と声に戸惑う。
そうだな。
お嬢様のことだから、きっと…誰にもバレないようにひっそり泣くんだろう。
自惚れじゃなく、きっと深く悲しませる。
そして、その涙を拭くのは俺じゃなくなる。
そいつは誰なんだろう。
テヒョン?
ジョングク?
またジリジリと焦げ付くような嫉妬にかられた。
でも。
「…それでもいい」
今回の件で分かった。
俺が側にいる限り、またあの子をこんな危険な目に合わせてしまう。
俺の素行が悪かったばっかりに。
お嬢様は…なんの関係もないのにこんなに怖い目に合わせてしまった。
だから、駄目だ。
俺みたいな奴が、あの子の側にいたら駄目だ。
「Aには、幸せになってほしいから」
「ジミナ…」
「そんな顔しないでよ」
頭をわしゃわしゃ撫でると、テヒョンは拗ねたような顔で車窓に視線をそらした。
「報告して…消されても知らないからね」
「ふん、骨拾ってくれるんじゃなかったの?」
決心が揺らがないうちに、旦那様に電話をした。
意外にも取り乱したのは最初だけで、あとは彼らしく淡々と冷酷な指示を出した。
さすが財閥のトップは判断力が違うと思わざるを得ない算段だった。
《で。お前、分かってるよな?》
「はい。なんなりと…ご処断くださいませ」
そんなのは当然だと言うように、無言で電話は切られた。
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ｵｻﾅｲ(プロフ) - Reaさん» ありがとうございます!^^何度も読んでくださったんですね!無事に終われてほっとしました、またお付き合いいただけるように頑張ります! (2022年7月30日 19時) (
レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
ｵｻﾅｲ(プロフ) - しずくさん» わーありがとうございます♡最期までお付き合い頂けて嬉しいです^^ (2022年7月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
ｵｻﾅｲ(プロフ) - パパさんさん» いつもありがとうございます!パパとの絡み、書いてみますねw (2022年7月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
ｵｻﾅｲ(プロフ) - jk903さん» 嬉しいご感想ありがとうございます♡楽しんでいただけて、とても幸せです♡ (2022年7月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
ｵｻﾅｲ(プロフ) - ips403さん» いつもありがとうございます♡無事に終わることができました、最期までお付き合いありがとうございました^^ (2022年7月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｵｻﾅｲ
| 作成日時：2022年6月12日 13時
