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ヒールで体がぐらつくより前に、私の腰を抱きしめたのは、
『ジ…ミン…』
そう。
見上げると、ゾッとするほど冷淡な笑みを浮かべたジミンが、ナムジュンさんを見つめていた。
気まずさよりも、その表情に目を奪われた。
他の人が見たらどうか分からないけど、私には分かる。
ジミンが、ひどく苛立っていることが。
「君は?」
私が話しかける前に、ナムジュンさんがジミンに声をかけた。
ジミンは、私を自分の背中に隠すように彼に対峙する。
「執事のジミンと申します、キム・ナムジュン様」
「へぇ、……じゃあ、僕だと分かった上でこんなことしたんですね」
ナムジュンさんは、シャンパンを飲み干すと、そのままバルコニーに背を預けてジミンを威圧するように、不敵な笑みを浮かべた。
「酷いと思いませんか?王子様がお姫様にお目通りしてただけなのに」
「私も姫君の
「越権行為だと思うけどね?番犬くん?」
「どう思われようと結構。王子の首だろうとなんだろうと何の躊躇もなく噛みつきますよ。私は忠実で従順な番犬でございます故」
唇だけで笑うジミン。
目は凍りつきそうなほど冷たい。
ナムジュンさんが、ジミンを見つめたまま固まってしまった。
一触即発…
かと思いきや、
「…素晴らしい。君だ、君こそが求めていた最後のピースだ!」
「…は?」
『え?』
ナムジュンさんが、ジミンに抱きついた。
ジミンはぎょっとした顔で、苦しそうにもがいている。
「ナムジュン様…落ち着いてください」
「今回の新しいブランドはね、汚れを知らない純粋無垢な少女が、妖艶な天使…実は悪魔なんだけどね。その誘惑に負けて、淫らで邪悪で耽美な世界に堕ちていくっていうのがテーマなんだ。君はその悪魔にピッタリだ!」
「悪魔…」
ジミンが不服そうにするから、私は思わず吹き出してしまった。
悪魔、いいじゃない、ぴったりよ。
いつも意地悪で腹黒いんだから。
「あ、Aさんは純粋無垢な少女としてモデルになってほしいな」
『え、私が?』
「その愛らしい笑顔、汚れを知らない澄んだ瞳、本当に僕の理想だよ」
ナムジュンさんが私に伸ばした手を、ジミンが振り払う。
「ナムジュン様、お嬢様は異性に慣れていらっしゃらないのでございます。お控えください」
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ｵｻﾅｲ(プロフ) - Reaさん» ありがとうございます!^^何度も読んでくださったんですね!無事に終われてほっとしました、またお付き合いいただけるように頑張ります! (2022年7月30日 19時) (
レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
ｵｻﾅｲ(プロフ) - しずくさん» わーありがとうございます♡最期までお付き合い頂けて嬉しいです^^ (2022年7月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
ｵｻﾅｲ(プロフ) - パパさんさん» いつもありがとうございます!パパとの絡み、書いてみますねw (2022年7月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
ｵｻﾅｲ(プロフ) - jk903さん» 嬉しいご感想ありがとうございます♡楽しんでいただけて、とても幸せです♡ (2022年7月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
ｵｻﾅｲ(プロフ) - ips403さん» いつもありがとうございます♡無事に終わることができました、最期までお付き合いありがとうございました^^ (2022年7月30日 19時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｵｻﾅｲ
| 作成日時：2022年6月12日 13時
