1話 ページ2
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笑い声が響いていた。
家族の楽しい声が。
同じ日、なんてものは無くて…。
毎日が新鮮だった。
近侍との仕事も、会議も。
息の詰まる仕事も多かったけど…達成感を感じれた。
本来の家族の顔や声は忘れたけど、今の家族が寂しさを忘れさせた。
なのに…其れらは直ぐに壊された。
何故か本丸の位置が遡行軍に知られた。
家族は、皆私を守ってくれた。
初期刀の加州は、私の側に居て安心する様な声をかけてくれた。
何時もと変わらない声。
きっと、不安だった筈なのに…。
沢山の金属音が本丸中に轟く。
加州の手を握る事しか出来なかった。
けど、時間が経つと遡行軍に居場所が知られた。
数体の遡行軍に加州一人。
幾ら極の加州も私を庇いながら戦うのは、困難だった。
結局、私は加州の足手纏いになった。
加州は私を庇って、切られた。
私を抱き締めて…「大丈夫だよ、主」と云って。
少ししてから傷だらけの、和泉守と愛染が倒してくれた。
でも、其の時には…加州は目を閉じていた。
息をしてなくて、身体も徐々に冷えてきた。
怖くなった。
誰かの死なんて経験したことがない。
長年私の一番側で支えてくれた人を失った。
私には理解できなかった。
何故、私の本丸の場所が知られたのか。
何故、皆が折れないといけなかったのか。
何故、私だけが無傷なのか。
私には理解できなかった。
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躪 - 大丈夫です。ありがとうございます! (2019年6月8日 7時) (レス) id: 38888895ed (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - 躪さん» ありがとうございます!リクエストの方は、明日ぐらいに公開しようと思っています。リクエストの時より、だいぶ変わってしまいました。申し訳ございません。 (2019年6月8日 0時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
躪 - 完結おめでとうございます!リクエストの件はどうなりましたか? (2019年6月7日 22時) (レス) id: 38888895ed (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - Asterisk《あすたりすく》さん» ありがと〜!!(≧▽≦) (2019年6月7日 18時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
Asterisk《あすたりすく》(プロフ) - 完結おめでとう〜! (2019年6月7日 18時) (レス) id: 13131826f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Iuna | 作成日時:2019年5月17日 21時