五十七話 ページ8
太宰「私もね、ポートマフィアに居た頃はそう感じたよ。歴代最年少幹部、この肩書きのせいでね。
幹部になった事に後悔とかはなかったけど…唯、息苦しかったよ」
治さんは懐かしむ様に言った。
太宰「其の頃から死を望んでいたしね。けど、そんな時に《友人》と呼べる人ができた。彼らと居る時はとても楽しかったよ。もっと、一緒に居たいとも思えた。
けど…Aちゃんも知っているだろ？あの日…私の手は彼には届かなかった。無理にでも連れて帰れたはずなのに…。
彼は何時も私の想像の上を行く。そして…何時も手は届かない」
あの日を思い出したのか、治さんの瞳には薄らと水が張っていた。
太宰「そんな彼が最後に言った言葉。私は其の言葉に従ってポートマフィアから武装探偵社に行った。
そして、私はある事に気がついた。私が居なくなれば今まで私に向いていた言葉の重荷がAちゃんに行くんじゃないか、て…。
案の定、行ってしまったみたいだけど…」
薄らと笑みを浮かべた治さん。嗚呼、貴方はこんなにも辛い思いをずっとしていたんですね…。私の分も…背負ってくれていたんですね…。
『…治さん、私、全部、嫌いだった訳じゃ無いんです。一つだけ、嫌いじゃない言葉があるんです。
其の言葉をくれた人は、普段はヘラヘラとしていて、何を考えているのか分からなくて、けど何処か、芯のある人で…。
《君は死を望むのかい？ふ〜ん。君は…死を望むほど世界を見たのかい？》て、言ったのを覚えてますか？』
太宰「！！」
『貴方のくれた、些細な言葉が私に生きる力をくれたんです』
ポートマフィアと言う、闇の世界で、貴方は一筋の光となってくれたんです。
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はつね(プロフ) - 59話のやつ、上から太宰治、中島敦、中原中也ですかね…？もう、、見た瞬間叫びました。凄い面白いです。 (2021年10月22日 22時) (
レス) @page10 id: 2e11b91bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ロリコン - 虎になる話して…敦くぅんヤンケ (2019年7月27日 20時) (レス) id: 9cf5f7dc68 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - Iunaさん» 作品出来たら教えて下さい！楽しみにお待ちしてます (2018年10月17日 10時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - Iunaさん» 暗殺技術、狙撃、体術、剣術は世界一の実力を持つ。出来ない事は特にない…でお願いします (2018年10月17日 7時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - アリスさん» 了解です！リクエスト、ありがとうございました！！ (2018年10月17日 7時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Iuna
| 作成日時：2018年9月26日 18時
