29話 ページ30
*
夏雄は一番上の姉をよく知らない。
それは焦凍以上に。
笑った顔も好きなものも嫌いなものも、声も、趣味も。
Aは一番、夏雄を避けていた。
夏雄が父親を嫌っているのを、知っていたAは全く会わなかった。
けれど、一度だけ不意に会ってしまった。
しかも、夏雄の機嫌が良くない時に。
その時の事を、夏雄は鮮明に覚えている。
理不尽に、わがままに、一番上の姉は悪くないのに、怒りに任せて全てぶつけた。
けれど、姉は怒ることなく、ただ一言言うのだった。
＿＿＿ごめんね。
ただ、それだけを言い自分の前から立ち去る。
そんな姉の姿を見て、夏雄は謝りたかった。
ごめん、と。
姉のようにただ一言、伝えたかった。
夏雄「…A、姉…ごめん…」
伝わらない。
そう、分かっているが口に出さずにはいられない。
大っ嫌いな赤い髪。
けれど、姉の綺麗な美しい赤は好きだとハッキリと言える。
そして、夏雄は思う。
自分はまだまだ子供なのだと。
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引きこもり隊 - 222を223にしてしまった罪悪感…。そして、拭いきれない作者様の神感…。素敵という言葉以外出てきません。 (2022年8月16日 16時) (
レス) @page50 id: af8345609d (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 最初は軽い気持ちで読んでいたんですけど、最後はめっちゃ泣きました。完結させていただきありがとうございます！ (2022年3月7日 23時) (レス) @page50 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
まほのためならちねる - すっごい良かったです‼︎ (2021年11月27日 8時) (レス) @page47 id: ad95bf6585 (このIDを非表示/違反報告)
ashleyllerenas(プロフ) - めっちゃ泣いたわ。いい話だった。・゜・(ノД`)・゜・。 (2021年2月19日 2時) (レス) id: d871304124 (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - アオさん» ありがとうございますっ！！！！夢主ちゃんの為に家族が一丸となる未来が訪れますよ、きっと！！！！こちらこそ、素敵なコメントをありがとうございます！ (2020年2月16日 1時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Iuna
| 作成日時：2019年3月17日 1時
