288話 ページ40
『爆豪君？どうしたの？』
爆豪「お前はまだ行かねぇのかよ」
『私は時の政府の人が迎えに来るから。爆豪君は？』
爆豪「俺はもう行く。けど、一つだけ言いたいことがある」
『何？』
爆豪「…USJの時、悪かった」
『えっ？』
爆豪君が謝ることって何かあるっけ？
爆豪「俺はあの時、あの場に居たのに、何も出来なかった。お前が作った氷の中にいて、見てることしか出来なかった。お前の腹にでけぇ穴を開けちまった。そのまま、体育祭で戦っちまった。お前の体には結構、負担があると思って…」
ポケットに手を入れて、私の目をしっかりと見ながら彼はそう言った。
なんだ、そんなことか…
君はそんな事に気をかけてくれてたんだね。やっぱり、君は…優しい人だ
『…確かに、体育祭が終わった後、家に帰ってから私は倒れたよ。けど、別に爆豪君のせいじゃないよ。勿論、誰のせいでもない。
私自身の力も弱かったし、邪念もあったし…。けど、過去は変わらない。変えちゃいけない。君が過去を変えようとすると、私は君の息の根を止めないといけない。
だから、過去に囚われないで。私は《今》生きてる。何も問題ないよ。君が背負う事でもない。君が背負う事は…これからのこと。未来の事だよ。
きっと、君は良いヒーローになる。その時きっと、助けれない命もある。君はこれからその亡くなった人の命を背負わないといけない。
だから、私の傷を背負わなくてもいいんだよ！君はこれから、本当に強くなっていくはずだから』
爆豪君は下を向いてしまった。そして、急に顔を上げて私の目を見て…
爆豪「っ…。あぁ、良いヒーローになってやるよ！そんでもって、お前を守れるぐらい強くなってやる！！だから！！お前も変に責任を感じるな…！！お前は俺たちをちゃんと守った！」
私の頬に手を伸ばした。そして、爆豪君の暖かくニトロの微かな匂いのする手が私の頬に触れた。
爆豪「…もう、自分を犠牲にするな。お前の傷つく姿は…見たくねぇ…」
何時もはつり上がってる目も、今はとても下がっていて…弱々しかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 267人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レーナ - すみません295かも……すみませんすみません (2020年1月3日 19時) (
レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
レーナ - すみませんコメ失礼します265話の夢主の発言の武器が全て車内のはずが武器か全てじゃないになってますよ (2020年1月3日 19時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - すみませんIunaさん272話の加州の台詞で『行こう』が『行こ』になっていました。 (2018年8月31日 22時) (レス) id: 58f715f8f9 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - Iunaさん、282話なんですが・・・切島の台詞で「縛ってて」で【っ】が抜けていましたよ。 (2018年8月26日 18時) (レス) id: 58f715f8f9 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - こんばんは！ 楽しく読ませていただいております。土佐弁出身の県なので土佐弁はわかります！ 一つ訂正するなら誰かを指す時は「われ」ではなく「おまん」が正しい二人称です。 指摘を失礼しました！ (2018年8月12日 20時) (レス) id: 077adc2573 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Iuna
| 作成日時：2018年7月20日 18時
