狂人短編記録 2冊目

＊俺の姉貴だぁ【守若冬史郎】△ ページ20

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京極組夢主(姉貴:高砂と同期)

※京炎軸。亡くなってる人物は生きてます

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「も、守若の兄貴？」

「何だぁ？佐古ぉ」

「あ、な、何でもないです！」

「そっかぁ」


【刺身包丁の守若】として恐れられる彼に超がつくほど恐る恐る声をかける佐古。その時点で…いや、普段なら声をかけずともあちこち振り回されるが今日は何処か様子が違う。


「(守若の兄貴、一体どうしたんだろう…)」

「あら、どうしたの大和ちゃん？」


事務所の奥から高砂が顔を出す。佐古は守若の様子を高砂に伝える。

話を聞いた高砂は少し悩む仕草をしていたが理由が分かったのかなるほどねと言う。


「きっとAのことね」

「Aの姉貴…ですか？」

「冬史郎ちゃん、Aのことが恋愛的に好きなのよ」


そういや最近Aの姉貴にくっついてるな…と佐古は1人納得する。


「(うー…やっぱり我慢できないぞぉ)」

「も、守若の兄貴！？どちらへ！？」

「Aの姉貴を探しに行くんだぁ。佐古、お前も来ぉい」


そう言って佐古の首根っこを掴みながら事務所を後にする守若。高砂は自身も同行を考えたが他はシノギやら見回りやらで不在だった。誰か1人はいるように言われているので同期たちの無事を祈りつつ自身は残ることに決めた。





「Aちゃん？さっき帰ったばかりだけどなぁ…」

「そっかぁ。おっちゃんありがとぉ」


Aのシノギ先に行ってみるが先程終わったばかりだとのこと。



「高砂の兄貴ー、A帰ってきました？」

〈いえ、帰ってきてないわ…〉

「そうですかぁ…」


どうやら事務所にも帰ってきてないらしい。

まさか………気づいたら守若は急加速して人気のないところを手当たり次第に探し始めようとする。



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