【ヒューマンバグ大学】私、羅威刃の秘書になりました Part4 (ページ5)

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ファイル123 愛の処刑人の考えページ5

sideなし【関東の何処か】

「ふーん…Aが入院、ねぇ…」

明確な場所は不明。戒炎のアジトに帰還した我妻、麻生、反町。我妻は1人自室で考え込んでいる。

「(あの状況から察するに腹に傷…恐らく弾痕。羅威刃の近辺の状況を探ってみるか…)」

戒炎と羅威刃は敵対してるわけではないが幹部同士の反りが合わない。我妻は仲良くしようだとか同盟を組まないかとか度々羅威刃側に持ちかけているが真意は分からない。

城ヶ崎もだが我妻も巨大半グレ組織の長を務めるだけあって実力も統率力もなかなかのもの。

愛の処刑人＿我妻京也。敵も味方も愛するがモットーらしいがその愛が本物かは分からない。

「(A…)」

羅威刃秘書＿四乃宮A。我妻の分析によると戦闘力はなさげだが何か能力を秘めていそうだ、とのこと。

それも恐らく…判明したら喉から手が出るほど欲しくなるものかもしれない。

まぁ、もとより我妻は能力関係なくAのことは欲しいと思ってるらしいが…

「(俺の手で愛してあげたいねぇ…)」

だけど実行に移さないのは羅威刃と争うことになるからだ。少し見ただけでもAが大事にされてるのが分かる。

何より…羅威刃の方が規模が大きい。取り込めればこっちのものだがそこのリーダーに隙がない為難しいだろう。

「(まぁ、別の形で愛すればいいか)」

脳裏に可愛らしい少女を思い浮かべながら我妻はスマホを取り出し誰かに電話をかけるのだった。

「少し調べてほしいんだけど…」

収穫の規模は特に期待していない。そもそも事実さえ分かればそれでいいのだから…そして電話先からは少し時間が欲しいとの答えが返ってくる。

「いつでも待ってるよ」

そう言うと我妻は電話を切り、部屋から出る。