すれ違い？【緋田功哲郎】 ページ38
※戒炎夢主(年上)
※未交際設定
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『ひーーーだーーー』
そう言って緋田に背後から抱きつくA。直前まで気配を消していたからなのか緋田は一瞬身構えかけた。
「…どうされました？」
『…呼んだだけー』
「そうですか…」
一瞬の間が気になったものの緋田はそれ以上追求しなかった。
用もないのに呼ばれるのは緋田にとっては何がしたいんだ状態。双剣使いの幹部の言葉を借りるなら「時間の無駄」だろう。しかし相手は尊敬していて、想いを抱いている女性。そのような人物が相手ならむしろ嬉しいレベルだ(自分を見てくれてる的な意味で)
しばらく無言の時間が続くとAは緋田の背中にグリグリ顔を押し付ける。傍から見たら恋人にも見えなくない。
「…楽しいのですか？」
『楽しいというか…暖かいの。』
「…他の誰かにもされてるのですか？」
『緋田だけだよ。』
「そうですか…」
Aの言葉に思わず嬉しくなる。だがそれに気づかれないよう、内心に留めておいた。
『…そういやさ、緋田は好きな人とかいるの？』
「えぇ…まぁ………Aさんは意中の相手等いらっしゃるのですか？」
『…いるよ。』
「…なるほど。」
その人が羨ましい…と緋田は内心で考える。
『突然ごめんね…じゃあ私そろそろ行くね。』
「はい…お気をつけて。」
何処か寂しそうな感じで去っていくA。
「…何故自分じゃないのですか。」
名前も顔も分からぬ男に恨めしさを感じながら緋田はもう見えない背中に対して呟きながらその場を去るのだった。
『遊馬ぁ…』
「…どうした。」
『私の恋、終わったかも…』
「…何があった。」
『緋田、好きな子いるんだって…』
「そうか」
『そうかって…』
「だってあいつの好きな女は…」
『え？誰々？』
「…自分で考えろ。」
『何でー！？』
「気になるならもう少し話してきたらどうだ」
『…分かった。』
渋々頷きながら逆方向に走り出すA。遊馬はそれを見送ると誰に向けたか分からない呟きをする。
「これ以上は助け舟を出さなくても大丈夫そうだな」
実はAと緋田は両思いであるのだがお互い言葉が足りずお互い他の人が好きなんだろうな、と勘違いしている。
2人以外は気づいていて、いつになったらくっつくんだろうなとか早くくっつけと密かに思っているらしいが…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
十六夜月夜(プロフ) - 楓さん» お待たせしました🙇 (1月9日 17時) (
レス) id: 6e8fd9291b (このIDを非表示/違反報告)
楓 - リクエストありがとうございました。茂木くんがんばれ笑 (1月9日 13時) (レス) @page43 id: fa3afa321a (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月夜(プロフ) - Rさん» すみません、リクエストは現在受付停止中です！🙇 (1月3日 12時) (レス) id: 6e8fd9291b (このIDを非表示/違反報告)
R - リクエストですが麻生と夢主(同い年)が内緒で付き合ってて結局バレるっていうのをお願いします🙇 (1月3日 10時) (レス) id: 078d25f248 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月夜(プロフ) - ゆずさん» 夢主の取り合いが起きそうですね…🤔 (1月2日 21時) (レス) id: 6e8fd9291b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
