※・※side You ページ19
腕を惹かれているから、彼の長い足について行くのも大変で･･･ようやく足を止めてくれた事へ感謝する。
彼の家から少し離れた(と言ってもここも彼の家の敷地だし、庭？だと思う)車の影。
振り返ってまた私を抱きしめたジョージは綺麗な青空に、トレードマークの赤毛がキラキラと光ってみえた。
｢ジョージ？｣
｢嬉しいんだ。ずっと待ってたから｣
｢いつもごめんね。ずっと来てみたかった･･･。思った通り素敵な家族ね。｣
そう言って離れると、嬉しそうに｢ありがとう｣と笑った。
それから直ぐに眉を八の字にして、誰にも聞かれそうもないのに、なんとも聞きにくそうに、コソッと耳元で囁いた。
｢ご両親は、許してくれたのか？｣
｢･･･ううん、でもこれは1年生から変わらない話だから、心配しなくていいのよ？｣
そう、両親との確執は1年生の組み分け後からだから、もう慣れっこ。
今回のご招待を母には伝えたけど、良いとも悪いとも言われず。
黙っているのを肯定と取ってやってきた。
｢心配するさ･･･その腕もね。｣
心配そうな瞳の彼が、私の腕をそっと撫でた。
痛い様子のひとつも見せなかった気がしたんだけど･･･。
｢どうして･･･｣
｢分かったのかって？そりゃ見てたからさ｣
｢見てた？｣
｢煙突から飛び出で、ロンに飛びついて倒れるところまで。｣
｢全部、見てたの？｣
そう聞くと両肩を上げて｢まぁな｣と笑った。
なんて恥ずかしいんだろう。
俯いた私の頭を、彼の大きな手が優しく撫でた。
｢タンコブも無さそうだな。良かった｣
｢ロンに飛びついたのは偶然よ？最初に飛びつくなら貴方が良かったわ。｣
頭を撫でていた手が止まって、何も言葉を発しないジョージをそっと見ようとしたのに、｢見るな｣ってぐしゃぐしゃに頭を撫でられた。
｢ちょ、ちょっとジョージ！｣
｢待って、まだ見ないで。頼むからちょっと待って！｣
｢？変なジョージ｣
｢変で結構。あー、その格好可愛いよ。｣
｢あ、･･･ありがと、えへへ｣
ふぅって息をついたジョージは、『ジョージ！A！ご飯にしましょう』のおば様の声を聞いて、楽しそうに笑った。
｢さぁ姫。夏休みはこれからだぜ？｣
｢今日は何するの？｣
｢楽しみにしてろよ！まずは腹ごしらえ、だろ？｣
｢そうね、お腹すいた！｣
周りの木が風に揺れて、爽やかな音を立てた。
─────────
もう少し続きます。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 303人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ayame(プロフ) - いなさん» 初めまして！鼻血まで出してもらえて嬉しい限りです。�△諒�更新ゆっくり目ですが楽しんでくださいませ！ (2019年6月14日 5時) (
レス) id: 07e7bb98d7 (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - 最高すぎてロンみたいに鼻血が(*￣ii￣)ﾊﾅｼﾞﾌﾞｫｫｫ笑 (2019年6月2日 20時) (レス) id: 3b77d0ba7b (このIDを非表示/違反報告)
ayame(プロフ) - ワンダーランド☆さん» コメントありがとうございます！ジョージが素敵なので、妄想が膨れ上がります！ワンダーランド☆さんのズギュンポイントにハマって嬉しいです。頑張ります！！ (2019年1月26日 6時) (レス) id: 520bbbd2df (このIDを非表示/違反報告)
ワンダーランド☆(プロフ) - コメント失礼します。ayameさんのジョージ、最高すぎません！？！？更新楽しみに待ってます、頑張ってください！ (2019年1月25日 22時) (レス) id: 206d8f754b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ayame | 作成日時：2019年1月12日 7時
