【今日から俺は】寝ても醒めても相良くん。2

俺はしてやられる。 ページ3

side相良




そんな顔で俺を見やがって･･･断るなんて出来ねぇだろうが。

しかもAちゃんの頼みなら･･･

多分、いや、絶対断れねぇ。





相｢･･･勘違いして悪かったな｣

『ううん！私もその、勘違いさせるような事してしまって･･･ごめんなさい。』

相｢･･･いいぜ。｣

『え？』

相｢会ってやってもいいぜ、明日もな。｣

『本当に！？ありがとう猛くん！！』





満面の笑みってやつで、嬉しそうに笑うAちゃんの頭をそっと撫でた。

それですっかり忘れてた。金髪のこと。





三｢これで明日のトリプルデートは無事に楽しめそうだな！｣

『三橋くん！ありがとう！！』

三｢気にすんなよ！明日楽しもうなァー！なっ相良。｣

相｢はぁ？｣





ケッケッケーと笑う三橋と、トリプルデートと言う言葉。

あれ、これなんかアレだな。
やられたな。





三｢まさか今更行かねぇなんて、言わねぇよな？｣

『やっぱり嫌だったかな･･･明日京子ちゃんと伊藤くん、理子ちゃんと三橋くん、猛くんと私でトリプルデートをって話してて･･･あれ？最初に説明したっけ？ねぇ三橋くん説明してた？』

三｢言った言った｣





なるほどねぇ。

これはアレだ。

完璧に三橋のペースに飲まれてるわけだ。

正直なんで３組でデートなんざしなきゃならねぇのか分からねぇし、メンツ聞いて尚更 行きたくねぇが･･･ああ言ってしまった以上、気になる女の前で断るなんてダサい真似、できる訳が無い。


黙ったままの俺に、Aちゃんが申し訳なさそうな顔をしてるのが見えて、頬に手を伸ばした。





相｢はぁ〜･･･仕方ねぇな。｣

『ありがとう猛くん･･･あの･･･もう一つお願いが』

相｢全部言えよ、聞いてやるから。･･･その前に、そろそろサ店入ろうぜ？｣





頬に伸ばしていた手で、Aちゃんの手を掴んで、三橋の事はそのままにしてサ店の扉を開けた。





『み、三橋くん！またね！』





慌てたAちゃんの声に、後ろを振り返ると、なんだか悔しそうな顔をしたあの野郎がいて、ちょっと勝ったような気がした。






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