【今日から俺は】寝ても醒めても相良くん。2

もも味の缶ジュース ページ20

彼の一言でみんなジュースタイム。
気がつけば2人組ずつベンチに座ってて、トシくんと、ヤスくんだけは大きな岩？みたいなのに座っている。

自動販売機で買った、桃の缶ジュースをゴクンと1口飲み込んだ。




『猛くん今日は来てくれて、約束も守ってくれて･･･ありがとう。』

相｢あぁ、･･････Aちゃんには悪ぃが･･･アイツらとは二度と来ねぇ｣



グビグビっと缶のコーラを飲む猛くん。
横顔が、喉元が･･･素敵すぎて視線をずらした。



『そうだよね、･･･ううん。いいの！いいの、だけど･･･』

相｢ん？｣

『･･･私とも会ってくれなくなる？』



反応が怖くて、ちょっと覗き込むように猛くんの方を見上げてみる。

私の方を見て固まる猛くんに飲みかけのコーラが･･･コーラが。コーラが！！！！




『た、猛くん！猛くん猛くん！コーラが！！！』

相｢アァ！？あっ、あ"！！！｣

『かかっちゃった？！かかってる！？』

相｢いやへーきだ。かかってねぇ｣

『よ、良かったぁ〜』




コトンとベンチにコーラの缶を置いた猛くんは、一つ溜息を零して私に向き直った。




相｢また･･･サ店行こうや。｣

『え？』

相｢会ってやるつってんだよ｣

『ふふっ。うん、ありがとう猛くん！』




膝に肘を乗せて顔を背けている猛くん。
耳がほんのり赤く見えるから、やっぱり照れているのかもしれない。



『ふふっ』



強面の猛くんが可愛く見えてこっそり笑った後で、ふと思い出した。

私さっき･･･『私の事バカにして楽しんでたの！？フラれるのを楽しみにしてたって言うの！？あんまりよ･･･』って、三橋くんに、えっ待って！

これって私、猛くんが好きって言っちゃったような！言っちゃったような気がする･･･。

ドキドキする胸を落ち着かせるために、缶ジュースを口元まで運んだところで、それが無くなった。




『はれ？』

相｢あっめぇ･･･｣

『私の･･･ジュース？』

相｢コーラ無くなっちまってよォ。｣




ニヤリと笑った後に立ち上がって、私に手を伸ばした猛くん。



相｢帰るぜ｣

『はい。』



何がなにやら分からぬままに手を取って、戻ってきた桃ジュースを飲んでもいいのやら、どうすることも出来なくて持って帰ることにした。


尚｢あーれ、やっぱり猛くんの彼女なんだァ〜。ククッいいこと思いついちった｣


ここが隣町で、前にあんな事があったことなんてすっかり忘れていた私に、アンポンタンと言ってやりたい！！
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