俺と約束の日と金髪 ページ2
side相良
約束の日。
俺は前回同様、似合わないサ店の前でAちゃんを待ってる。
鞄を小脇に抱えて、手はズボンのポケットに入れてる。
顔にはこの間の喧嘩で出来た傷、絆創膏なんか貼ってある。そのせいなのか、制服の上着がないせいなのか、とにかくこのナリだしな、好奇の目に晒されて、思わず当たりを睨みつける。
相「・・・チッ」
Aちゃんの頼みじゃなきゃ、好き好んでこんな所に来やしない。
早く着きすぎたなぁ〜なんてぼんやりしてれば、前と同じ曲がり角から赤いジャージの上を着たAちゃんの姿が見えた。
『あ、猛くん!!三橋くん猛くんもう来てたよ!』
・・・ん?
可愛らしく手を振るAちゃんに、手を振り返しながら今の言葉に疑問を抱く。
み、つ、は、し?
三「A、足はぇなぁ・・・ゆっくり行こうぜー?」
『三橋くんが、遅すぎるの!早く早く!!』
何が何だか分からず、眉間に皺が寄ってるのだけは自覚できた。
相「・・・・・・・・・んで、三橋が来んだよ。」
『ごめんね、私がお願いして来てもらったの。』
Aちゃんの隣に立って、鼻をほじってる三橋。
クソ・・・誘ったのがAちゃんって・・・
どういう事だよ。
相「怖くなったのかよ」
『え?』
相「俺が怖くなって、こんなやつ呼んだのかって聞いてんだよ。」
『あ、違くて!猛くん!違うの待って!!』
怖くないって言ったのは嘘だったわけか!?
内心。
いやもう思いっきりイライラして、「帰るわ」と足を動かせばAちゃんは酷く困った声を出した。
腕を掴まれて、その手を目で辿れば、それは金髪野郎で、喧嘩を売る時みたいに半笑いで声をかけてやった。
相「護衛の三橋くんが、俺に何の用ですかねぇ。」
三「勘違いすんな相良。Aがおめェを誘うのに俺を呼んだんだよ。おめェが怖くて俺を呼んだんじゃねぇ。俺が無理やり着いてきたんだ。」
相「はぁ!?」
三「明日の放課後。Aがもっかいおめぇに会いたいんだとよ!」
相「はぁ!?」
『えへへ・・・その、ダメ・・・だったかな?』
三橋の言葉に、Aちゃんの方を向いてみれば、顔を真っ赤にして、潤んだ瞳を俺に向けてた。
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青龍 葵(プロフ) - 更新を楽しみにしてます! (2021年5月11日 19時) (レス) id: e10675e39d (このIDを非表示/違反報告)
ayame(プロフ) - 杏仁豆腐さん» 初めましてこんにちは!私の作品を読んでくださって本当にありがとうございます!まさかと思う絡みも見たい・・・というわけで書いてみました(笑)楽しんで貰えて嬉しいです!更新頑張ります!! (2020年8月28日 18時) (レス) id: 6550f78d40 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 初めまして!相良くんの数あるお話の中でも1番好きで読ませてもらってます!お化け屋敷の今井と相良の絡みで爆笑しました(笑)「『うん!』」(笑)これからも楽しみにしています! (2020年8月27日 23時) (レス) id: 0bf81dfdd1 (このIDを非表示/違反報告)
ayame(プロフ) - 親子丼さん» 初めましてこんにちわ!楽しんで貰えて嬉しいです!私も書きながら、今井っ!!?と面白くなって親指が進む進む(笑)ありがとうございます! (2020年8月26日 19時) (レス) id: 6550f78d40 (このIDを非表示/違反報告)
親子丼(プロフ) - お化け屋敷で今井が相良の腕にしがみついたシーン、私も「何でぇぇ!?!?」と叫んでしまいました笑笑 (2020年8月26日 14時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayame | 作成日時:2020年8月20日 17時