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唇を噛んで、次にうらたが口を開いて何を言い出すのか、何を言い出しても耐えられるように怖いという感情を押し殺した。
すると、うらたの手が私の頬を包み、がっと私を前に向かせた。
「ばかか。俺は好きでお前のそばにいるんだよ！いいかげん分かれ！」
翡翠の瞳がかち合った。
私をおちょくる優しい目でも、勉学を教える時の厳しい目でもなかった。悲しい目だった。
そうか………、私が、彼を信じてあげないことは彼を悲しませるんだ。
『ごめん、なさい。………私分かったよ、さっき坂田が怒った意味も、うらたが悲しい顔するのも、私がしっかりしないと変わらない。』
そう、頬を包むうらたの白い手に自分の手を重ねて、笑った。すると拍子抜けた素っ頓狂な顔をするうらたがいた。
さかたもうらたも、私のためにここに居たいって言ってくれた。離れないって言ってくれた。
……うらたが言ってた“条件”というものを例え前にしても、それを振り切ってでもそばに居てくれるって。
その決心を台無しになんてさせない。
『センラは……、家柄とかあるかもだけど…、』
「…センラがそんなこと気にして決めると思います？」
『…思わないであげるわ。』
不敵に笑うセンラに負けたくなくて、余裕を含んだ笑みで返すと、満足気に頭を撫でてきた。
センラの一家は代々私の家計に仕えてきているから、他の3人と違って、幼馴染のような立場以外に、そばに
今までも少しその枷を気にしてカマかけて話をしてみた事もあるが、そんな素振りを一度も見せてこなかった。常日頃ポーカーフェイスだから、表情変えないから判別難しいんだけど…。
「俺の家がずっとハイド家に仕えてるから、そんな理由で続けてきたとしたら、毎日必死になってお嬢の事探し回ったりしぃへんよ。」
私がまずしなくちゃならないこと。
かつ、今すぐにできてとても容易な、でも忘れがちな大切なこと。
それは、ずっとそばにいた4人を信じること。
うじうじ疑ってひねくれてた私、ばかだ。
もし彼らが別の選択をしたらできる限り止めよう。それでもダメなら、身を引く覚悟を持とう。
まず、信じなきゃ。
「でも、A、今1人足りひんやん…な？」
『うん、それはずっと気になってた。』
「俺ら3人はすぐ断ったんやけど……」
………まさか、覚悟を発揮するところ、だったりするとき到来したかもしれない。
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結月。(プロフ) - 定期的に読み返してしまうほど大好きなお話です。もう1年以上更新が止まっていますが、この作品に出会えたことが凄く嬉しかったです。素敵な作品を紡いで下さり本当にありがとうございました。大好きです。 (2023年1月8日 5時) (
レス) @page27 id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2021年7月5日 17時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
さくらいろ(プロフ) - ゆっこさん» ゆっこさんコメントありがとうございます(^^)大変ゆっくりな更新で申し訳ないのですが、更新は続けていきますよで見続けてくだされば幸いです！ (2020年5月30日 16時) (レス) id: 8627590864 (このIDを非表示/違反報告)
珠菜(プロフ) - とても面白かったです！登場人物の再現だけでなく、ストーリー構成も魅力的でした。浦島坂田船の皆さんの名前を借りない一次作としても楽しめると思いました!!大好きな小説なので、是非これからも更新頑張って欲しいです。体調にはお気を付けて。応援しています。 (2020年4月24日 1時) (レス) id: 93515d92f9 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 続編おめでとうございます！私今年受験生なんですよ。コロナあるのに。なんでやねん！！って思いましたwこれはおいといて、まーしーがすぐに断ってないみたいなので今ハラハラしてます。抜けないよね！？って思ってます！これからも頑張ってください！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらいろ | 作成日時：2020年4月7日 1時
