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『いつもやまだちゃんの逃げ場って･････････あ！！！！』
未だにふてくされた顔の2人をよそに、1人で頭を巡らせていると、ふと思い当たる節を見つけた。そうだわ、私以外にやまだが懐いている人がいたわ。
「なにか見つけました？」
『うらた、今どこにいる？』
「え？うらさん？今は部屋とちゃう？」
きょとんとしたさかたがそう教えてくれた。私と同じ棟の、ひとつ下の階が4人の部屋。私の屋敷は3階建てだから最上階は私やお母様とお父様のお部屋。そして書斎や家族だけの談笑部屋もある。2階は主に使用人たちの部屋。1階にはお客様をもてなすための部屋がほとんどで、大広間や晩餐室がある。
相部屋な使用人も少なからずいるのだが、この4人は彼らが引いても他のメイドたちが満場一致で首を振って部屋を差し出した、という謎の伝説がある。いや、これ伝説なのかな。でも、みんな私たちが1人部屋でみなさんが相部屋なんて、って顔してた。･･･4人同じ部屋に突っ込んでも仲良くやってたと思うけど。
多分身分社会的にみんながみんな遠慮した結果なんだと思うけど、ここにいる使用人たち、男も女も関係なく、あの4人を慕って敬ってるから、そうなるわよね。
そんなことを考えながらくるりと踵を返し、階段へと足を運ぶ。
「あー･･･そっか、やまだってうらたんが連れてきたようなもんだったもんなぁ。」
『内緒で怪我してたやまだの手当てしてたから、ここで一緒に住んでみたらって提案したらうらた嬉しそうだったから。』
階段を降りながら数段後ろのセンラが思い出すように声をあげた。私が頷くと、うらたの居場所を知りたがった意味を坂田は理解し、納得していた。
あのときのうらたは今よりちょっとだけ背が低くて私と目線が一緒で、もう少し表情豊かだった。今が怖いわけじゃないけど、大人になってしまったという変化がすこし寂しく感じた。それはうらたに限った話じゃないけど。
『でも、見つけてもお昼寝はできそうにないね･･･もうお昼を食べてお勉強だもの。』
「俺とお昼寝ならまーしぃに話してくるで。」
『お勉強頑張りまーす。』
なんでやーって後ろで叫んでるけど、普通に却下。坂田は毎度のようにやまだに対抗してくる。私がやまだになにかをすると、俺には？って目で見てくる。目で分かるもん。あの林檎の瞳が蜜でいっぱいの甘い目線を寄越してくるから、いつも困っちゃう。
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結月。(プロフ) - 定期的に読み返してしまうほど大好きなお話です。もう1年以上更新が止まっていますが、この作品に出会えたことが凄く嬉しかったです。素敵な作品を紡いで下さり本当にありがとうございました。大好きです。 (2023年1月8日 5時) (
レス) @page27 id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2021年7月5日 17時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
さくらいろ(プロフ) - ゆっこさん» ゆっこさんコメントありがとうございます(^^)大変ゆっくりな更新で申し訳ないのですが、更新は続けていきますよで見続けてくだされば幸いです！ (2020年5月30日 16時) (レス) id: 8627590864 (このIDを非表示/違反報告)
珠菜(プロフ) - とても面白かったです！登場人物の再現だけでなく、ストーリー構成も魅力的でした。浦島坂田船の皆さんの名前を借りない一次作としても楽しめると思いました!!大好きな小説なので、是非これからも更新頑張って欲しいです。体調にはお気を付けて。応援しています。 (2020年4月24日 1時) (レス) id: 93515d92f9 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 続編おめでとうございます！私今年受験生なんですよ。コロナあるのに。なんでやねん！！って思いましたwこれはおいといて、まーしーがすぐに断ってないみたいなので今ハラハラしてます。抜けないよね！？って思ってます！これからも頑張ってください！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらいろ | 作成日時：2020年4月7日 1時
