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私とセンラの間に割って入って、ぐっと顔を近づけてきた、底なしに明るい林檎が見えた。
『さ、さかた！』
右手をぎゅっと握って、私の目線に合わせて少しだけ屈んで、ニコニコと笑うさかたがいた。センラを見ると、センラの左手にもさかたの右手が握られていた。わあ、仲良しなことで。
わなわなと震えながら、センラは苦虫を噛み潰したようなげんなりとした顔を見せた。
「ほんまなんやねん、邪魔すんなや。」
「は？俺お嬢に会いにきただけやねんけど。なにがええ雰囲気なんか知らんけどな、何気なく手、握ろうとしてんとちゃうぞ！！」
「は！？お前こそ手ぐらいでムキになって割り込むなや！！」
この2人は･････････圧倒的に喧嘩が多い。
うらたとしまは2人にとっては先輩だし年上だってことを理解しているから、無意味に突っかかったりしない。もしそうなっても、上2人がなだめることが多いから。でも、ここの同級生の喧嘩が一番やっかいだ。
でも、ずっと手握ってるんだよなぁ。
『ふふっ。仲良しさんだねぇ。喧嘩するほど仲がいいもんね。』
私が笑ったことで2人は押し黙り、うぐっと声を上げた。そしてお互いの目を合わせてまだ何か言いたげにしていた。でもまだ放っておくと、きっとヒートアップしちゃうから。
『さかたも手伝って？』
「な、なにをですか･･･？」
『やまだちゃん探し！！』
私は笑ってさかたに向き直ると、坂田の顔を見た。
あ、この顔、さっきも見た。
『んふふ、本当に仲良しだ。』
---*---*---*---
さかたに嫌々ながらも手伝ってもらいながら長い廊下を歩く。ここまで喧嘩が多いと、似てくるのかなって思うようになってきた。だって、さっきのやまだの名前を出したときの顔、本当にセンラにそっくりだったもの。
「なんでそんなもん探してんねん。」
『今日一緒にお昼寝しようと思って。』
「じゃあ俺とお昼寝しよ！！」
『それはなしの方向でお願いします。』
さかたの言葉に間髪入れずに否定を入れた。
お昼寝一緒にするならあのもふもふがいいのに。
「最後に見たのはどこですか？」
『朝、は、私の部屋にいたよ。今日はセンラじゃなくて
「俺が悪いみたいやん。」
『やまだにいっつも意地悪するからでしょ。』
やまだもセンラやさかたからの敵意を察しているのかもしれない。
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結月。(プロフ) - 定期的に読み返してしまうほど大好きなお話です。もう1年以上更新が止まっていますが、この作品に出会えたことが凄く嬉しかったです。素敵な作品を紡いで下さり本当にありがとうございました。大好きです。 (2023年1月8日 5時) (
レス) @page27 id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2021年7月5日 17時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
さくらいろ(プロフ) - ゆっこさん» ゆっこさんコメントありがとうございます(^^)大変ゆっくりな更新で申し訳ないのですが、更新は続けていきますよで見続けてくだされば幸いです！ (2020年5月30日 16時) (レス) id: 8627590864 (このIDを非表示/違反報告)
珠菜(プロフ) - とても面白かったです！登場人物の再現だけでなく、ストーリー構成も魅力的でした。浦島坂田船の皆さんの名前を借りない一次作としても楽しめると思いました!!大好きな小説なので、是非これからも更新頑張って欲しいです。体調にはお気を付けて。応援しています。 (2020年4月24日 1時) (レス) id: 93515d92f9 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 続編おめでとうございます！私今年受験生なんですよ。コロナあるのに。なんでやねん！！って思いましたwこれはおいといて、まーしーがすぐに断ってないみたいなので今ハラハラしてます。抜けないよね！？って思ってます！これからも頑張ってください！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらいろ | 作成日時：2020年4月7日 1時
