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会食を終えた私たちはその場をお開きにして、この場を早々に去った。もちろんのことながら執事4人に用事がある私はにっこりと微笑んでがっちりと彼らの腕をつかんだ。ボア家御一行をレディースメイドのロランに任せて、4人を連れ出した。本来と違う仕事をお願いしてもそつなくこなしてくれる彼女に深くお礼をしながら、自室までの廊下を歩いた。
私は左でうらたとしま、右手にさかたとセンラの手をつかんで歩いている。･･･私なんかの力、振りほどこうと思ったら余裕で振りほどけるのに。みんなは文句言わずについてくる。
少しばかり暗い雰囲気に何か声をかけたかったのに、なんて言えば良いのか分からず、喉奥に声が突っかかった。
．
しんと静まりかえる自室に、ベッドに腰掛ける私と、律儀に横一列に並んだ彼ら。全員が気まずそうに目線をそらしてきた。それに気づいて、口をとんがらせて拗ねた顔をしてしまった。
『私は寂しかったです。すぐに断ってくれなかったことが。･･･特にしま。』
「それは･･･ごめん。」
『まぁ･･･しまが揺らぐぐらいだからほか3人もなんだろうけど。』
「ちょっと待って！志麻くんへの信頼MAXすぎん？」
『え？』
「え？ちゃうねん！！ずるいぃ〜志麻くんなんなん！！」
日頃の行いだと思う。そう言おうとして思わず口をつぐんだ。きゃんきゃんと志麻にくってかかるセンラと、口をとんがらせて黙ってしまったさかた、じとっとした目でこちらから目を離さないうらた。どれもめんどくさい･･･。
「･･･Aは怒ってないん？･･･傷つけたことに変わりはないやん。」
「それは俺も気になってた。今気を遣ってるとか馬鹿なことしなくて良いから。」
おずおずと、といった表現が正しいだろう、こちらの様子を伺いながら尋ねる坂田とは裏腹に、うらたはぴしゃりとそう言い捨てて、でもこちらのへの視線は外さない。
『気を遣ってる、とかそんなんじゃないわ。怒ってもないの。結果的にここにいてくれるなら、なんだっていいわ。』
ベッドに深く腰掛け直して、脚をぶらぶらと揺らして遊ばせた。真剣な目から離れたかったんだと思う。
『おねがい。私もっと大人になるから、もうちょっとだけ傍にいて。』
目をつぶって、神様にでも頼むように小さな声で言ってみた。別に聞こえてなくてもいい。傍にいてくれることに変わりない、はずだから。
すると、誰かが俯いた私の頬を両手で掬い取って、目を合わせてきた。
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結月。(プロフ) - 定期的に読み返してしまうほど大好きなお話です。もう1年以上更新が止まっていますが、この作品に出会えたことが凄く嬉しかったです。素敵な作品を紡いで下さり本当にありがとうございました。大好きです。 (2023年1月8日 5時) (
レス) @page27 id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2021年7月5日 17時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
さくらいろ(プロフ) - ゆっこさん» ゆっこさんコメントありがとうございます(^^)大変ゆっくりな更新で申し訳ないのですが、更新は続けていきますよで見続けてくだされば幸いです！ (2020年5月30日 16時) (レス) id: 8627590864 (このIDを非表示/違反報告)
珠菜(プロフ) - とても面白かったです！登場人物の再現だけでなく、ストーリー構成も魅力的でした。浦島坂田船の皆さんの名前を借りない一次作としても楽しめると思いました!!大好きな小説なので、是非これからも更新頑張って欲しいです。体調にはお気を付けて。応援しています。 (2020年4月24日 1時) (レス) id: 93515d92f9 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 続編おめでとうございます！私今年受験生なんですよ。コロナあるのに。なんでやねん！！って思いましたwこれはおいといて、まーしーがすぐに断ってないみたいなので今ハラハラしてます。抜けないよね！？って思ってます！これからも頑張ってください！ (2020年4月19日 1時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらいろ | 作成日時：2020年4月7日 1時
