HiGH＆LOW THE STORY OF S.W.O.R.D. (ページ25)

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Bar ODAKE

ダン「痛、これ口ん中切ったな、これ。」

鬼邪髙との戦いの後、皆の怪我の様子を撮りインスタにあげるテッツ。

ダン「あっ、歯グラグラしてる。」

テッツ「え？何て？」

ダン「欠けてんちゃう、これ。」

テッツ「まぁアイツらホント手加減知らないすもんね、」

テッツ「インスタにほいっと、」

その奥では、

殴り合った拳を見詰めるコブラ、その怪我の手当をするA、つまみを食べるヤマトが、

ヤマト「結局、お前も喧嘩してんじゃねぇかよ。」

笑いながら言えば、ヤマトを睨み付ける。

『ちょっとコブラ、動かないで、』

女が強引にそちらを向かせれば痛がるも大人しく手当されるコブラ。その眼差しには愛おしさが含まれているのは誰が見ても明らかだろう。

上裸のチハルが傷の手当をしながらその様子を見ていた、それに気付いた女が、

『どうしたの？チハルも手当する？』

首をブンブン振りながら遠慮したのは、コブラが鬼の形相で見ていたからというのは俺にしかわからない話。

コブラ「俺は山王を守っただけだ。」

ヤマト「そんなの言い訳だろ、」

そのやり取りを聞いていた小竹のママが振り向き、

ママ「でも良かったんじゃない？その村山って子もケジメ分かってるみたいだし、自分たちの信念貫いたかいはあったんじゃないの？」

ヤマト「じゃあ、俺のおかげじゃん！ダン！俺のおかげだろ！」

立ち上がるヤマトを横目を手当で時折痛そうに顔を歪めるコブラ。

ママ「いやいいから座んなって、ガリバーかよ、」

皆で笑い合う姿を見て、一人心底嬉しそうに笑っていた彼女の心情がわかる人間は誰一人、居なかっただろう。

突然立ち上がったチハルがあの、と声を上げる。

皆が振り向く中、

チハル「迷惑掛けました、俺、山王は諦めます。」

呆れたコブラが一人正面を向き、

ヤマト「どういう事だよ、」

チハル「鬼邪髙辞めて、また一人で、」

ダン「なんやそれ、じゃ今日は何やったんや、」

テッツ「掻き回すだけ掻き回しやがって、」

『コブラ、』

少し女と見詰めあった後、

コブラ「好きにしろ、」

一言、言い放った。