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「中堂さん何も言わず解剖したんだって。Aに大切なお姉さんを切らせないように…自分の手で犯人の証拠を掴むために…そのせいで恋人の姉を殺した容疑をかけられ、中堂さんの鑑定書は不採用となった。しかも、その時Aはたまたま海外に出張でその事件を知ったのはお姉さんが亡くなって3日後だったらしい」
「えっ、そうなの?」
『そう、私ホントに全く知らなくて警察から連絡あって初めて知ったの。系にはホントに辛い思いさせちゃった…そして、別の解剖医が行った再鑑定では口腔内の写真は撮られなかった』
「口内炎くらいじゃ写真撮らないもんね」
「後の2人は?」
『4年前の赤い金魚は、法歯学の教授の資料から偶然に私が見つけたの。
そして半年前の赤い金魚は、葬儀屋のルートから見つけ出して違法に撮影したもの。葬儀場で遺族に解剖をお願いしたんだけど、拒否されて地元警察にも信じてもらえなかった』
ミコトに写真を出してもらい、東海林と久部君はその写真を眺める。
「いや〜実は私もね半信半疑でしたよ。今回のご遺体が出るまでは…警察には私の方から働きかけてみます。
皆さんは橘芹菜さんの死因の究明お願いします」
「はい」
__________
「警察は連続殺人を認めませんか」
外の駐車場スペースで木林の言葉に私達は表情を変えれなかった。
『まぁ、仕方ないよね。警察はメンツが大事だからさ』
「そうだな…分かってたことだ、引き続き頼む」
私達は、木林さんに数万円を手渡す。
「まだ赤い金魚が出ると?」
「8年間も尻尾を出さなかった奴が目立つ行動を取り始めた。自己顕示欲を抑えられなくなったとしたらすぐ次の犯行に移ってもおかしくはない」
「……犯人、どんな顔してるんでしょうね」
お金を受け取り、去っていく木林さんを見送り息を吐く。
『多分不細工だと思うよ私は』
「顔が良かったとしても俺がぶん殴るから不細工になる」
『なるほど、不細工計画乗った』
ふっとお互いに笑い、次に進もうと施設に入る。
少しずつだが、有希子には近づけてきた。
遅くなってごめんね、待っててね
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理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています! (8月15日 14時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
光菜(プロフ) - 更新、楽しみに待っていますね! (2022年1月19日 21時) (レス) @page42 id: 994989bbfc (このIDを非表示/違反報告)
みず - 更新楽しみにしております。 (2020年9月28日 9時) (レス) id: 00d86bc4f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろくま | 作成日時:2020年9月6日 8時