4-9 ページ2
「俺が行けないんだから仕方ないだろ」
「……命令ですか?」
『そうだよ、しっかりお願いする』
「き、き……協力を……要請する……」
「了解です」
ニコッと笑って急いで資料室から出ていくミコトを見送った。
『素直に手伝ってって言えば済むのに』
「うるさい、これでも頑張ったほうだ!」
『はいはい、よく頑張りましたね。じゃあ、先帰るから』
「は?」
『どうせ家で調べるんでしょ?片付けないと無理じゃん』
「……すまん」
『いいよ、何年アンタと付き合ってると思ってんの』
クスッと笑い資料室から出ようした。
「いつか」
『ん?なーに?』
「いつか…ちゃんと言うから。だから…俺から離れるなよ」
『心配する必要ないよ、私がどんだけアンタのこと好きか知らないでしょ、バーカ』
先にね、と手を振って資料室からでる。
「お前だってどんだけ俺がお前の事好きか知らねぇくせに」
残された中堂は、似たもの同士だなと呟き地図を直して急いで先にロッカー室に向かい着替えてボックスを持ってくるミコトを待つ。
そんなとき、LINEが入る。
【買い物してくるんでしょ?ついでに、ふりかけと鮭フレーク買ってきて夜食作るから】
そんな内容を見てふっと笑い返事を返してやってきたミコトと一緒に100均に向かう。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「コーヒーフィルターとドリッパーって」
「基本何もない」
「エプロンって必要ですかね」
「エプロン?エプロンいるか?」
マドラーないですね。ポリ袋」
「ポリ袋……」
「ブルーシートってこれで足りますか?」
「2畳?2畳か」
「……ホントにこれでプランクトンの検出できるんですよね?」
「ああ。まぁ、理論上はな」
中堂はミコトにそう応えながらさっと鮭フレークとふりかけをかごに放り込んだ。
「ふりかけ…?」
「Aが夜食作ってくれるんだとよ」
「あ、なるほど…」
そのまま会計を済ませ、自分の家に向かう。
289人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています! (8月15日 14時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
光菜(プロフ) - 更新、楽しみに待っていますね! (2022年1月19日 21時) (レス) @page42 id: 994989bbfc (このIDを非表示/違反報告)
みず - 更新楽しみにしております。 (2020年9月28日 9時) (レス) id: 00d86bc4f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しろくま | 作成日時:2020年9月6日 8時