Ｊ恋 *｡ﾟ (ページ29)

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Episode 29 *｡ﾟページ29

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涼介がさっき帰った後も自分の今の姿を
確認することも忘れてボーっとしていたら
すぐに大貴がやって来た。

大貴｢あの…さ。悩ませるようなことしてごめん。｣

｢いえ、謝らなくて大丈夫ですよ…｣

頑張って笑顔を作ってみせるけど、
やっぱりダメだった。

────こんな格好で、こんな顔で、こんな髪で…。
確認しなくても本当に悩んでました感全開なのは
分かってる。
これじゃ、ずっと謝らせちゃうはずだわ…

｢ちょっと、すみません。
こんなんじゃあれなので…着替えてきます…。｣

大貴｢分かった。｣

私は大貴に少しの間待っててもらい、
着替えることにした。

────もう…謝んなきゃいけないのは私だよ…
誰の気持ちも考えずに自分の事ばっかりで。
結局涼介も大貴も…傷ついた。
…私、なにやってるんだろう。

頭の中はその思いでいっぱい。
数分後、私は着替えてリビングへ行くと
そこにはちゃんと大貴が待っててくれていて。

────最近、誰かに待ってもらうなんてされてなかったな…

｢ごめんなさい、遅くなって。｣

大貴｢ううん、大丈夫…急に来てごめんな？｣

大貴は明らかに昨日のことを引きずっているような顔で
返事をする。

────もう…人の傷つくとこなんて…見たくない。

｢昨日の事…だけど…
涼介を失っちゃうんじゃないか…っていう不安と…
大貴と付き合ったら…
自分が自分じゃなくなっちゃうんじゃないか…とか…
もう色んなことが混ざってゴチャゴチャしてて
もう全然どうしたらいいか分かんなくて…｣

私は泣いていて、
気づいたら大貴の腕の中にいる。

大貴｢困らせたよな。本当にごめん…。
困ったら、そうやって全部俺にぶつけてよ。
今日初めてそうしてくれたから。
これからも全部涼介に言えないこととか…
全部…俺に言ってよ。｣

────大貴は今どんな気持ちで…
私のことを抱きしめてくれてるのかな…
どんな気持ちでここに来てくれたんだろう。

大貴｢Aは…何も悪くない…｣

｢でも…涼介には…
ちゃんと話そうって思ってます。｣

大貴｢うん、俺もちゃんと涼介には言おうと思ってる。｣

大貴は抱きしめるのを辞めると、
頬に大貴の手が触れた。

大貴｢もう、泣かないで…俺まで泣きそうになる…｣

自分の涙も拭きつつ私の涙も拭いてくれた。

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