Episode 23 *。゚ ページ23
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〜大貴side〜
本当は、こんなの違うと思った。
自分の気持ちに嘘ついてでも諦めるべきだって。
分かっていたつもりだった。
あいつの前でも「僕」でいたかった。
「俺」に付き合わせたくなんてなかった。
恋なんて軽く適当にやればいいと思ってた。
恋なんてもうしないと思ってた。
大貴「後悔したくないから言うね?
俺は、涼介よりもAを知ってるわけじゃないけど
これからAのこといっぱい知りたいと思ったし
誰にも渡したくないって…会った瞬間に思った。
…って俺の方も結構重いこと言っちゃったね(笑)
ごめんね!でもこれが本当の気持ちだから!
返事は後ででいいよ!…じゃーね!」
────あの子と会話すると調子が狂う…。
好きになったのは一目惚れということもあるけど、
涼介のあの一言だった。
涼介「俺、Aのことを好きなのかもしれない。」
好きな人。それもメンバーの。
俺は完璧な涼介に少し嫉妬していた。
顔も身体も性格もよくて誰もが認める王子的存在。
俺にはそんなの備わっていない。
ファンはいっぱいこんな俺を応援してくれるけど
それでも涼介の完璧さに負けていることが悔しかった。
そんな自分が嫌だったけど止められなかった。
ある日、Aは俺と同じ誕生日だと涼介から聞いた。
血液型も同じ。
そんな人に今まで出会ったことなんてなかった。
それにオムライスも好きで、親近感が湧いた。
もっと俺との共通点が見つかるんじゃないかって思った。
もっと知りたくなった。
気づいたらAを独占したいって。
それをAに正直に伝えたら
冷たくあしらわれてしまった。
でも俺は諦めない、そう決めた。
本気で好きになったから。
涼介に負けたままじゃ嫌とかじゃなくて
A自身を知りたいと思ったから。
ライブのときも静かにただ佇んでいた
あの姿を見て正直な人なんだって思った。
だからこの恋は真剣にしたいと思った。
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作者名:MÏαyα | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miayahome1225/
作成日時:2016年10月29日 22時